
ソウル市が、外国人観光客を対象にした不法タクシーの取り締まりを強化する。ぼったくりや乗車拒否に遭った場合、QRコードを使って簡単に通報・通告できる新たなシステムを導入し、空港や観光地で常時監視する方針。
2日のソウル市の発表によると、出国時間の都合などで通報することが難しい観光客でも、スマートフォンから手軽に意見を送れるようにすることで、より正確な苦情の把握やサービスの向上につなげる考えだ。
6月19日からは仁川(インチョン)国際空港と金浦(キンポ)国際空港の出発ゲートでQRコード付きの名刺型カードを配布。そこには観光名所の写真とともにQRコードが記載され、英語・中国語・日本語でメーター不使用や不当料金請求などの被害を簡単に報告できる仕組みになっている。
観光客がQRコードを通じてスマートフォンから通報すると、その内容と車両情報(車両番号、時間、メーター使用の有無、料金など)を照合して違反の有無を判定。過料や営業停止、免許取消といった行政処分を科すことが可能になる。
ソウル市は2015年8月、外国人観光客対象のタクシー取り締まり専従チームを創設。外国語が話せる職員を空港や明洞(ミョンドン)、梨泰院(イテウォン)など主要観光地に配置している。2024年には345件の違法営業を摘発し、そうした業者には過料や営業停止、免許取消などの処分が下された。
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