韓国のスタートアップ「アトスタディ」の読書室「グリーンランプ」が注目されている。室内の生徒らの学習時間の順位を示すディスプレイを設置するなど、差別化されたコンテンツで生徒らの自発的な学習を促しているためだ。
同社は2014年9月に設立され、既に競争が激化している“レッドオーシャン”である読書室業界で、差別化されたコンテンツを繰り出して生き残った。昨年、読書室業界1位のブランド「トッズ(Tods)」を買収した。
生徒らに学習を促すには「確実な報酬=小遣い」が必要だという。勉強した分だけ「小遣い」が貯まれば、生徒らも自発的に勉強する――アトスタディは10年かけ、これをデータで証明した。
同社はイ・ドンジュン、ヤン・ガンミン共同代表が率いている。イ代表は「読書室は単に席だけを売る事業ではない。勉強ができる環境を作ることが重要だ」と指摘したうえで、次のような見方を示す。
「保護者や教師が『きみ、何時間勉強しろ』と指示するより、同じ境遇にある生徒らに互いに『あんなに熱心に勉強している』と直接見せる方がより強力な動機づけになる、それに追いつこうとすれば全体的に平均学習時間が長くなる効果がある」
グリーンランプの立ち上げ初期に96時間だった生徒の月平均学習時間は、2021年1月には130時間を超えた。
直観的な報酬体系もグリーンランプの強みだ。「ウォッチポイント」は学習時間と連動してリアルタイムで支給される。支給されたポイントは、グリーンランプアプリ内のショッピングモールでモバイル商品券の購入に使用できる。
ヤン代表は「競争と報酬が有効に作動するには公正なゲームのルールをつくることが重要だ。正確な学習時間を測定するため、キオスク端末を使用している」と話している。
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