
ソウル市江東区高徳洞(ゴドクドン)一帯で、マンション間の通行を巡る対立が激化している。大規模なマンション群「高徳アルテオン(ARTHEON)」が最近、外部者の通行や施設利用に対して最大20万ウォン(約2万2000円)の罰金(秩序維持負担金)を課すとする通知文を配布し、周辺住民の反発を招いている。
江東区や周辺住民によれば、このマンション群は電動キックボード、自転車、オートバイなどの乗り入れを全面禁止し、違反時は1回につき20万ウォンの罰金を科すと明示。加えて、子ども用遊具施設への立ち入り、ペットの排泄物の放置、敷地内での喫煙やごみ投棄などには10万ウォンの罰金が課される。
通知文では、「敷地内では静寂・清潔・安全を守る義務があり、違反時は法的責任を問う可能性もある」と記されている。
さらにここでは、居住者の同行がない外部者については、敷地内の通行および施設の使用を一切認めない方針を掲げている。通知文では「外部者の出入りは一部を除き、すべて禁止」とされ、「入居者と同伴でない外部人の立ち入りは禁止」と明記された。
この措置の背景には、外部者の無断出入りによる騒音、ごみ投棄、施設破損などの問題が続発していたことがあるという。昨夏には、隣接するマンションの青少年らが地下駐車場に侵入し、消火器の粉末を散布して施設や車両に被害を与えた事件も発生していた。
このマンション群内の一部歩行路は、隣接住民の通学・通勤路として事実上「公共歩道」の機能を果たしていた。今回の通知によって通行が制限されることで、通学路の変更など生活動線への影響が懸念されている。
高徳一帯には再開発によって整備された大規模マンションが多く、一部は再開発の許可条件として外部開放型の歩行空間を設置した例もある。にもかかわらず、完工後は「私有地」を理由に通行を制限するケースが増え、トラブルが繰り返されている。
江東区庁は関連する苦情を受け、マンション管理側に協力を要請した。区庁によれば、当該通行路は「高徳宅地第1種地区単位計画」および「高徳住公3マンション群詳細開発計画」により、公共通行路として事業化されたもので、「施行指針第4条」により敷地内の歩行空間は一般人が24時間利用可能な形で開放しなければならないとされている。
近隣住民からは「まるで官公庁気取りだ」との批判が相次いでいる。ある住民は「子どもが遊具に入ったら罰金10万ウォンとはやりすぎ」「通勤・通学に必要な生活道路を一方的に遮断するのは問題だ」と不満を示した。
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