
ソウル市瑞草区盤浦洞の超高級マンション「ラミアン・ワンベイリー」の住民が作った未婚男女のための交流会「盤浦ワンベイリー結婚情報会」が話題となっている。同じマンションに住む入居者と、江南区・瑞草区・盤浦エリアの住民だけが参加対象で、昨年4月に発足した。同会では、既に2組が結婚を控えているという。
住民同士の交流を通じて結婚を促進し、コミュニティを強化すること自体に問題はない。しかし、外部からの視線は厳しい。参加対象を富裕層の多い江南エリア住民に限定することで、マンション内の「選民意識」が助長され、「我々は他と違う」という閉鎖的な文化を生む可能性が指摘されている。
富裕層同士がつながりを持つことで、「富の世襲」を容易にしようとしているとの批判もある。たとえ主催者側にその意図がなくても、外部からは富裕層が自分たちだけの世界を構築しているように映るのが現実だ。
この動きが拡大すると、居住地域やマンションの価値によって社会的階級が分かれる「不動産階級社会」が固定化する恐れがある。不動産価格の高騰で住宅取得が難しくなっている若者層の相対的な剥奪感が一層深まる可能性もある。
韓国社会では、既に賃貸住宅居住者を差別する「賃貸貧民」という侮蔑的な新語が生まれ、小学校では子どもたちが自分の住むマンションでグループを分けるなど、不動産が社会的地位や階級を示す象徴となっている。
批判を受けて交流会側は最近、参加申請の対象を江南エリア以外にも広げる方針を示したが、実際に関係のない外部の人が参加する可能性は低いとみられる。
マンションは富裕層と貧困層を区別するための囲いではない。あくまで住居空間だ。「どこに住むか」よりも「どのように住むか」が問われる時代になっている。【news1 ユン・ジュヒョン記者】
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