
かつてソウル・江南(カンナム)エリアを代表する“ホットプレイス”として脚光を浴びたカロスキル(街路樹通り)が、今や深刻な空室問題に苦しんでいる。2025年1~3月期の商業用物件の空室率は41.6%に達し、「2軒に1軒が空き店舗」とも言われる状況だ。
主な原因として挙げられているのが、頑なに下がらない高額な賃料だ。建物の所有者は売買価格の下落を恐れて賃料の引き下げに消極的で、賃借人は高額な賃料に耐えられず退去を余儀なくされる悪循環が続いている。
現地では通りの各所で「賃貸中」「一括賃貸」などの貼り紙が目立ち、人通りはまばらで閑散としている。特に新沙駅から離れたエリアでは空室の比率がさらに高かった。
この地域に勤務する会社員(23)は「最近はアップルストア以外に目を引くものがなく、歩いていて寂しくなるほど。昼休みに食事のために通り抜けるだけ」と語った。
不動産コンサルティングによると、カロスキルの空室率は前年同期から0.4ポイント上昇し、41.6%を記録した。
背景には過去10年で急騰した賃料がある。新沙洞の不動産業者によると、「33平方メートルあたりの月額賃料は200万~300万ウォンから1000万ウォン以上にまで跳ね上がり、保証金も1億~2億ウォンが相場。店側には相当な負担だ」と説明。3~4年前までは出店希望の問い合わせもあったが、今では皆無だという。
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