ソウル特別市の3世帯に1世帯が「一人暮らし」という時代が到来した。特別市の各自治区でも、「ひとり暮らし世帯」に合わせた支援に注力している。
ソウル市などによると、瑞草(ソチョ)区の単身世帯支援センターは昨年10月から、単身世帯の引っ越しと家事サービスを担う「住居123パッケージ」事業を進めている。
同事業は、これまで提供してきた小規模住宅修理支援事業に、引っ越し支援関連の新規事業「シングルエクスプレス」「シングルホームケア」を加えたものだ。
シングルエクスプレスは多世帯や集合住宅に居住する賃貸住宅の単身世帯に1.5トンの引っ越し用車両、荷造りの箱、清掃などを支援する。シングルホームケアは掃除と整理整頓を手伝う家事サービスだ。
単身世帯支援センターは今年10月、同区良才(ヤンジェ)洞に430平方メートル規模の単身用オフライン「コミュニティ空間」も整える予定。共有キッチン、放送室、ブックカフェ、コインランドリーなどを配置し、単身世帯がくつろげる場所にする計画だ。
城東(ソンドン)区は先月から単身世帯を対象に▽スプレー型ミニ消火器▽玄関に設置する二重ロック装置▽ホームCCTV(監視・防犯用カメラ)▽携帯用非常ベル――の「安心4種セット」を提供している。
城東区のチョン・ウォノ(鄭愿伍)区長は「安全に対するニーズが高まっている。この現実を反映した多様なサービスによって、単身世帯を実質的に支援する」と述べた。
銅雀(トンジャク)区は先月、単身世帯に合わせた支援のための条例を制定した。区の単身世帯の割合は38.2%と、全国平均(31.7%)を上回る。
同条例には、5年ごとに単身世帯支援のための基本計画を打ち立てる内容が盛り込まれた。区は単身世帯のケアサービスや緊急事態への対処、犯罪予防などセーフティーネット構築に対する支援事業を展開する計画だ。
ある自治区の関係者は「単身世帯が急激に増えている。各自治区は住民の生活密着型プログラムを強化している」と説明している。
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