「聖水洞(ソンスドン)でMZ世代の間で最も人気のある場所を借りるのに金、土、日の3日間、賃貸料が1億ウォン(約1100万円)かかりました」(流通業界関係者)
景気低迷が続き、ソウル市内の商業施設の空室率が上昇し続けている中、ソウル・聖水洞の商圏だけは目に見えて活況を呈している。聖水洞一帯にMZ世代(1980年代~2000年代初旬の生まれ)が熱狂するポップアップストアが並んでいるからだ。
有名企業も聖水洞に注目している。特に2~3年前からディオール、バーバリー、シャネル、ジャックムスなどのブランドから宗家(チョンガ)キムチ、ハイト真露(チンロ)、ムシンサなどの食品・ファッションブランドまで雨後の筍のように聖水洞に売り場を構えた
賃貸料もそれこそ「言い値」になってしまったと訴える。ある流通業界関係者は「相場が対外秘である理由は、入ってくるブランドによって価格が変わるためだが、それでも予約が難しい」と耳打ちした。
別名「ポップアップホットプレイス」に浮上した聖水洞では「ポップアップストア問い合わせ」「ポップアップレンタル」「貸館」のような垂れ幕がかかった建物をあちこちで見ることができる。聖水洞一帯にはポップアップストア専門の不動産仲介業者もできた。
近くの不動産仲介業者も「賃貸期間や面積、立地などによって費用は千差万別だ」と説明した。ここに空間設置と解体期間を含めれば実際の運営期間は2~3週間に過ぎない。
ある不動産仲介業者は「同じ場所を、ある会社は2億ウォンで借りているが、別の企業は同じ期間でも6000万ウォンの場合もある。決まった価格がない」と話した。
今月、聖水洞の300坪(約900平方メートル)規模の大型建物の1週間の賃貸料相場は約1億~2億ウォンに達した。聖水洞のある不動産仲介業者の代表は「セーヌ、エスペクトリー、大林(テリム)倉庫の賃貸料が一番高い」と話した。
ただ、実情をみれば、ポップアップストアが高いだけではないようだ。別の不動産仲介業者は「廃工場をポップアップストアに改装するのにインテリア価格が平均10億ウォンかかる。家賃3500万ウォンで借りても改装に10億ウォン以上というわけだ」と話した。
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