
韓国の東国大学が、学内調査で教授による学生へのセクハラや不適切な身体接触の事実を認定してから5カ月が経過しているにもかかわらず、いまだに懲戒処分を下していないことが分かった。学生らは問題の公論化に踏み切り、大学側の対応の遅れを批判している。
教授の性非行を告発する壁新聞によると、2023年12月の学科行事後の飲み会で、この教授は隣に女子学生だけを座らせ、「声がセクシーだ」などと発言し身体に触れるなどした。さらに、2024年10月31日の別の飲み会では女子学生に対し、「面談したいと言ったのは本当は一緒に飲みたかったから」「○○学が与える喜びは、女性と寝ることより大きい」などと語りかけ、明白なセクハラ発言を繰り返した。
加えて「君たちは成績の奴隷だということは分かっている」「どんなに頑張っても『A』は絶対にやらない」「2次会に行けば試験問題を教えてやる」「成績を良くしたければ、今日の飲み代は君が払え」といった評価権限を利用した脅迫的な発言も確認されたという。
学生らは、こうした言動について2023年12月に学内の人権センターに伝えたが、「民事・刑事上の強制力はない」との説明を受け、申告を断念していた。その後、2024年2月に一部学生が教授を性的人権侵害で改めて申告した。
大学は2025年6月27日付で「人権侵害調査・審議委員会の議決通知書」を通じ、教授による「言葉によるセクシャルハラスメントおよび不適切な身体接触」が「人権侵害に該当する」との判断を示した。大学側は同時に「教授の行為が申告者の人権を侵害するものである」と認め、関係部署に対して懲戒を勧告し、2025年度第2学期からの授業からの排除も提案した。
しかし、内部調査の結果が出てから半年近く経っても懲戒処分は実施されておらず、11月20日には学生会と在学生らが連名で教授の性非行を告発する壁新聞を校内に掲示するなど、問題の可視化に踏み切った。大学は、12月初旬に開かれる理事会で懲戒の可否を決定し、その後、教員懲戒委員会を開いて具体的な処分内容を決定する。
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