2025 年 4月 26日 (土)
ホーム社会“スンデ6切れ2500円”の余波…韓国の観光地でぼったくり再燃、“観光客離れ”の危惧

“スンデ6切れ2500円”の余波…韓国の観光地でぼったくり再燃、“観光客離れ”の危惧

オンラインコミュニティ(c)MONEYTODAY

5月の大型連休を前に、韓国で“ぼったくり価格”への懸念が再び浮上している。観光業界はこの問題が国内旅行需要の減退を招き、市場回復の足を引っ張ると警告。だが、法的な対策が乏しく、問題は長期化の様相を呈している。

韓国観光データラボなどの分析によると、今年3月までの累計で国内観光客数は7億2948万人と、前年同期比1.1%減少した。消費額も9兆925億ウォン(約9092億円)で5.1%の減少。ソウルなど主要都市がマイナス成長を記録し、「観光の聖地」とされる済州島(チェジュド)も国内観光客数が12.2%減少した(2月累計基準)。

観光業界はこの停滞の最も大きな要因として、「コストパフォーマンス」の低さを挙げている。SNSや旅行インフルエンサー、オンラインコミュニティで「ぼったくり」の報告が相次ぎ、旅行者の心理的ハードルが高まっているというのだ。

昨年、調査サービス「ネイトQ」が成人男女6311人を対象に実施したアンケートによると、回答者の72%が「宿泊費のぼったくりが原因で国内旅行を避けている」と回答した。

中でも、済州島や釜山(プサン)、麗水(ヨス)などの観光地では、物価の異常な高騰がたびたび物議を醸している。先月の済州「全農路(チョノンロ)桜祭り」では、「スンデ6切れで2万5000ウォン(約2500円)」という投稿が拡散され、昨年11月には釜山の花火大会を前に宿泊料金が4~5倍に跳ね上がるケースが続出した。

こうした価格設定に政府や自治体はほとんど介入できない。文化体育観光省の関係者は「繁忙期に価格を大幅に上げても違法行為にはあたらず処罰は難しい」と説明。「市場原理に任せる部分がある」と付け加えた。

業界関係者は「観光を産業として育てるには、公正な価格設定と持続可能な市場構造が必要だ」と強調している。

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