2024 年 12月 21日 (土)
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スマホ依存から若者世代を救え…韓国大手通信3社が予防・対策のイベント推進

LGユープラス提供(c)news1

韓国の大手移動通信会社3社が、デジタルと日常生活のバランスを取るために「デジタルデトックス」を推進している。スマートフォンの使用時間が多いMZ世代(1980年代~2000年代初旬の生まれ)を対象に、さまざまなイベントを開催し、「スマホ依存」予防に取り組んでいる。

スマホ依存とは、スマートフォンの使用量をコントロールする能力が低下し、身体的・心理的・社会的な問題を引き起こす状態を指す。科学技術情報通信省の「2023年スマートフォン依存実態調査」によると、スマホ利用者の23.1%が依存のリスクを抱えているとされる。特に、オンライン動画の利用者の73.5%が1分程度の「ショート動画」を視聴しており、そのうち23%が使用時間をコントロールできないと答えている。

LGユープラス(LG U+)は今月10日、京畿道(キョンギド)南楊州(ナムヤンジュ)でピクニックコンセプトの「ノーフォンオアシス」イベントを開催した。参加者約90人が、通信を遮断するボックスにスマホを入れることで、デジタルから解放された体験を楽しんだ。

LGユープラスによると、参加者は初め、スマホのない日常に戸惑いを感じ、写真を撮るために無意識にスマホを探す姿も見られた。しかし、詩集やエッセイを読み、書き写す「ライティングルーム」や、昔懐かしい遊びを楽しむ「プレイゾーン」、昼寝ができる「ナップゾーン」などを体験し、忘れていた日常の余裕を満喫した。さらに、ドローイングクラスや人生の名場面をテーマにした写生大会も好評を博した。

参加者の一人は「スマホが私の生活に深く根付いており、スマホがないと不安になる『ノモフォビア(携帯依存症)』に悩まされていたが、スマホを手放すことで小さなことに集中し、身近な人に気を配ることができた。スマホなしの状態がまさにオアシスだと感じた」と感想を述べた。

「日常に浸透するAIアルゴリズムが、どれほど生活を支配しているかを思い知らされた」。これは、SKテレコムが今月11日にYouTubeで公開した短編映画に寄せられたコメントだ。この映画は、SNS上であふれる刺激的なコンテンツによる「ドーパミン中毒」を警告するもので、女優キム・ヒャンギが、ドーパミンに依存し、苦悩するフェンシング選手を演じている。公開から4日で再生回数は200万回を超えた。

専門家によると、短期的な過剰な刺激はドーパミン分泌システムに影響を与え、気分のコントロールに支障をきたす可能性があるという。SKテレコムはこの動画を通じて、ドーパミン中毒から脱するためには、節度とバランスが必要だとのメッセージを訴えかけている。

SKテレコムは、今年2~3月にも「Tファクトリー」という複合文化空間で、体験型展示「ドーパミンを抜くサウナ」を開催した。参加者はスマホを預けたうえ、ドーパミン中毒指数を測定し、読書や瞑想、クイズに取り組むなど、デトックス活動に没頭した。

KTも先月、中学生100人を対象に、デジタル依存を予防するためのキャンプを開催。ヨガや瞑想などのプログラムを通じて、スマホの正しい使い方を啓発した。連休などスマホ使用が増加する時期には、青少年を狙ったサイバー脅威も増えるため、注意が必要だと指摘されている。

(c)news1

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