2026 年 3月 21日 (土)
ホーム社会ストーカー対策の限界と交際暴力への法整備不足…韓国「被害者が隠れる」現行制度の限界

ストーカー対策の限界と交際暴力への法整備不足…韓国「被害者が隠れる」現行制度の限界

(c)news1

韓国でストーカー犯罪が重大事件に発展するケースが相次ぎ、現行制度の限界を指摘する声が強まっている。専門家は、被害者側に避難や自衛を求めるだけでは不十分で、加害者を積極的に隔離する対策が必要だと訴えている。

きっかけとなったのは、京畿道南楊州市で3月14日に発生した殺人事件だ。電子ブレスレットを装着していた40代の男が、過去に事実婚関係にあった20代女性を刃物で殺害した。

男には被害者への接近禁止や連絡禁止の措置が課され、被害者には緊急通報用のスマートウォッチも支給されていたが、犯行を防ぐことはできなかった。被害者は事件前から複数回にわたり警察に相談していたという。

現行のストーカー処罰法では、接近禁止や連絡禁止などの措置が中心で、警告的な性格が強い。専門家は、強い犯意を持つ加害者には抑止力として不十分だと指摘する。

弁護士は「日常生活が破綻している加害者にとって、警告はほとんど意味を持たない。電子装置を装着するほど危険性があるなら、むしろ拘束した方が確実だ」と述べた。

また、電子ブレスレットは位置把握には役立つものの、被害者の安全を保証するものではないとされる。「100メートルの接近禁止は決して十分な距離ではなく、警報が鳴っても被害者が逃げる前に被害に遭う可能性がある」との指摘もある。

警察関係者からは、裁判所の判断の厳しさも課題として挙げられる。拘束や電子装置の装着を申請しても認められにくく、加害者の基本的権利への配慮が優先されているという。

専門家は「従来の加害者中心の視点から、被害者中心の刑事政策へ転換する必要がある」と強調する。重大な被害が発生して初めて強い措置が取られる現状では、予防が十分に機能していないとの見方だ。

さらに、交際関係に基づく暴力への法整備の不足も課題として指摘されている。短期間で深刻な被害に発展するケースがあるにもかかわらず、現行制度では十分に対応できていないとされる。

専門家は「ストーカー対策だけで全てをカバーしようとするのではなく、交際暴力に特化した法整備と、加害者の拘束に関する明確な基準が必要だ」と指摘している。

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