2025 年 3月 12日 (水)
ホーム経済不動産スタバだけじゃない…韓国・商圏を活性化させる「オルダム」とは?

スタバだけじゃない…韓国・商圏を活性化させる「オルダム」とは?

KTエステート提供(c)NEWSIS

韓国で最近、スターバックスに加え、「オルダム」(オリーブヤング・ダイソー・ムシンサ)が、商圏を活性化させる「アンカーテナント(Anchor Tenant)」として注目を集めている。

アンカーテナントとは、強力な集客効果を持つ主要テナントを指し、かつては大型書店や映画館が代表的だった。しかし最近では、スターバックスや「オルダム」が、流通業界で大きな影響を与えている。

韓国の不動産企業KTエステートの最新報告書によると、物価高や景気低迷にもかかわらず、オルダムの3ブランドは堅調な成長を続けている。昨年、オリーブヤングはスターフィールドマーケット竹田(チュクチョン)店や電子ランド大邱竹田店などに出店し、ダイソーもスターフィールド水原(スウォン)や東大門のダン・ダン(DUNDUN)などに主要店舗をオープンした。ムシンサ・スタンダードも現代百貨店中洞(チュンドン)店やロッテ百貨店海雲台センタムシティ店に進出した。

昨年、ダイソーの年間売り上げは4兆ウォン(約4400億円)を突破すると見込まれ、オリーブヤングも5兆ウォン(約5500億円)に達すると予想されている。ムシンサも売り上げ1兆ウォン(約1100億円)を超える可能性が高い。

オルダムの出店は、商圏内の流動人口や売り上げに大きな影響を与える。ビッグデータを活用した商圏分析サイト「小商工人365」によると、ソウル市西大門区(ソデムング)の代表的な商圏である梨大(イデ)駅2番出口周辺(オリーブヤング1店、ダイソー1店)では、1日平均流動人口が3万1229人、店舗あたりの月平均売り上げが2442万ウォン(約270万円)だった。

一方、オルダムの店舗が6カ所(オリーブヤング4店、ダイソー1店、ムシンサ・スタンダード1店)ある新村(シンチョン)駅3番出口周辺では、流動人口が5万3871人、店舗あたりの月平均売り上げが4053万ウォン(約450万円)と、オルダムの多いエリアほど流動人口と売り上げに大きな差が出た。

オンラインショッピングが主流となる中、流通業界はオルダムを誘致することで実店舗への集客を図っている。特に、外国人観光客の間でもオルダムでのショッピングが人気となり、その重要性がさらに高まっている。そのため、大型ショッピングモールはオルダムに一等地を提供したり、大規模な店舗スペースを確保したりするなど、積極的に支援している。

実際、オリーブヤングのスターフィールド高陽(コヤン)店は従来の3倍以上の規模に拡張され、イーマート竹田店はスターフィールドマーケットのリニューアル時にオリーブヤングを1階に配置した。ダイソーも、ホームプラス上鳳(サンボン)店(約2600㎡)、平沢(ピョンテク)高徳(コドク)ブリティッシュ店(約2700㎡)、イーマート義王(ウィワン)店(約2800㎡)など、超大型店舗を展開している。

KTエステートは「オルダムの誘致競争は当面続くとみられる。ただ、アンカーテナントの役割は消費トレンドの変化によって変わる可能性がある。今後、どのブランドが流通市場をリードするのか注目する必要がある」と指摘している。

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