韓国IT業界で流行中のショートフォーム(短編動画)サービスが、新しい局面を迎えている。多くの企業がショートフォームコンテンツに力を注ぐ中、高品質な映像技術やAIを活用して他社との差別化を図るプラットフォームが登場している。
ネイバーは、自社のショートフォームコンテンツ「クリップ」のクリエイター向けに、独自の「バーチャルプロダクション技術」を提供し、差別化された高品質な制作環境を支援している。この技術は仮想背景を現実さながらに再現するもので、クリエイターが物理的な制約を超えて多様なコンテンツを制作できるようにする。
このほど開かれたクリエイター向けの説明会で、ネイバーは「ビジョンステージ」を公開した。宇宙空間や惑星を模した背景をスクリーンに表示し、舞台に小道具を配置してリアルな空間を演出する様子を披露した。この技術を使えば、カメラで撮影した映像に仮想背景がまるで現実の場所のように映し出される。
また、複数の映像から主要なシーンを抜粋して自動でハイライト動画を作成する「AIハイライト機能」も提供している。この機能は現在、ネイバーTVアプリでベータサービスとして運用されている。
ネイバーは、コンテンツ制作支援だけでなく、ユーザーとクリエイターを効果的に結びつける仕組みを整備している。クリップコンテンツをさまざまなネイバーサービスで見つけられるように露出チャネルを拡大し、個々の利用者の嗜好に合ったコンテンツを提供するため、パーソナライズ推薦技術を強化する。
さらに、動画の内容をテキストで解析する「特化型巨大言語モデル(LLM)」を用いて、ユーザーの検索意図に最適化されたコンテンツを提案する。
その他のプラットフォームもショートフォームサービスを拡充中だ。カカオが運営するポータルサイト「ダウム」はアプリの全面改編を実施し、アプリ下部にショートフォーム専用のタブを設ける計画を進めている。
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