
韓国検察は、シャーマン「乾真法師」として知られるチョン・ソンベ被告が、ユン・ソンニョル(尹錫悦)前大統領の妻キム・ゴニ(金建希)氏側に渡したとされるシャネルのハンドバッグ2点の価格が、それぞれ802万ウォン(約80万円)、1271万ウォン(約127万円)であることを特定した。また、そのバッグが別のシャネル商品に交換されたことも確認されている。
この2点のバッグは、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の幹部が、キム・ゴニ氏への贈答品としてチョン・ソンベ被告に託したものとされる。
検察はまた、ロビー活動に使用されたとされる物品を取引していた供給者(通称「宝石商」)の自宅も5月13日に家宅捜索した。この人物は、6000万ウォン相当の英グラフ社製ダイヤモンドネックレスやシャネルバッグなど、各種高級品の準備に関与していた疑いがある。
ソウル南部地検は、シャネルコリアの本社も押収捜索し、当該バッグが2022年に「ハンドル付きフラップバッグ」と「クラシックラージフラップバッグ」として販売されていた商品であることを確認した。
これらのバッグは、2022年4月と同年7月に、キム・ゴニ氏の随行秘書だったユ・ギョンオク元大統領室行政官を通じて受け渡されたとされる。ユ・ギョンオク氏はこれらのバッグを、追加料金を支払って他のシャネル商品に交換したとされ、その際の差額はチョン・ソンベ被告が現金で補填したとユン氏は供述している。
検察は、キム・ゴニ氏の他の側近である元第2付属室行政官らも、一連の統一教会側の陳情に関与していた疑いがあると見ている。
また、キム・ゴニ氏に贈られたとされる高級品の出所と現在の所在を追うため、検察は捜査を強化している。
一方、キム・ゴニ氏側は「乾真法師からシャネルバッグなどを受け取った事実は一切ない。一部の事実関係だけを抜粋し、歪曲するような報道が相次いでおり、憶測に基づく報道は控えてほしい」と反論している。
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