SDGs~韓国の取り組み
◇サボテン
不毛の砂漠でも育つ植物、サボテン。生命力が強い植物として知られるこのサボテンが生息環境を失い、姿を消している。地球の異常高温のため、世界のサボテンの30%以上が絶滅危機にさらされている。
ネイチャープランツ(Nature Plants)によると、米アリゾナ大学の研究チームは「サボテンを絶滅させる主犯は気候危機だ」と断言している。地球温暖化でサボテン種の60~90%が悪影響を受け、60%の生息地が減るという。
いわゆる「気候ストレス」だ。
人間だけでなく、他の動物や植物も急激な気候変動などで消えている。
どんな種が消えているのか。ソウル環境連合「ウィークリーアース(Weekly Earth)」を通して調べた。
◇ミツバチ
韓国で最近消えたミツバチは約78億匹。ミツバチが行方不明になるのも「気候危機」のためだ。秋は例年より寒くて例年のように大きくならず、冬は異常高温で春の花が早く咲いた。花が早く散ってしまい、ミツバチの免疫力が弱まり死滅した。
ミツバチの集団失踪は世界的にも深刻な状況だ。米国で2006年にミツバチが集団失踪して以来、欧州で年間30%、中国で年間13%のミツバチが消えた。ミツバチの個体数減少は生態系を崩し、食糧安全保障にも深刻な問題が生じる。
◇クジラ
クジラは気候危機、海洋ゴミ、海洋石油ボーリング、捕鯨などにより個体数が減っている。気候変動でクジラの餌源は北と東に移動している。クジラも餌を追って生息地を移動している。この過程でクジラが船舶に衝突して死ぬケースが増えた。
また昨年夏には、気候ストレスで北大西洋のセミクジラの大きさが平均1メートル小さくなったという研究結果も出た。成長した成体は平均14メートルに達するが、今は13メートルまでしか育たないとの研究結果だった。
◇モミの木
モミの木も気候ストレスによって消えている植物の一つだ。
雪岳山(ソラクサン)国立公園、咸白山(ハムバクサン)の登山道など、国立公園や登山道付近でモミの木が倒れる現象が発生した。冬季の日照りと高温が重なる急激な気候変動が、モミの植生に大きなストレスとなった。
モミの木とチョウセンシラベだけでなく、チョウセンゴヨウ、イチイ、松などの針葉樹が枯れる兆候が全国で見られる。
針葉樹が枯れる主な原因としては、水分不足や猛暑など深刻な気候変動が挙げられる。気候ストレスのたまった木々は木の葉が赤や茶色に変わり、葉がすべて落ちて、生命を失うことになる。
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