2024 年 12月 21日 (土)
ホーム経済流通グローバルブランドの韓国「直接進出」宣言相次ぐ…収益アップ狙い

グローバルブランドの韓国「直接進出」宣言相次ぐ…収益アップ狙い

百貨店前でブランド品購買のために列を作る買い物客(c)news1

グローバルブランドが相次いで、韓国市場に直接、進出している。韓国ファッション企業を通じて韓国市場に定着してきたこれまでのやり方とは一転、収益性を高めるために、積み上げてきたブランドイメージと営業ノウハウを土台にダイレクトに市場に打って出ようとしている。

スイスの高級時計ブランド「オーデマ・ピゲ」は、これまで新世界江南・現代百貨店と免税店など韓国での取扱店を通じて時計を販売してきたが、昨年5月を最後に国内店舗をすべて撤収。現在は新世界百貨店江南店「VIPファーストトラック」だけで一部を取り扱っている。かわって、2021年に現地法人を設立し、直接進出する準備を進めている。

セリーヌコリアも主要ターゲット層であるMZ世代のブランド品購入が増えると見込み、年内にダイレクトな販売網を展開することを決めている。

このほか、ドルチェ&ガッバーナとエトロ・デルヴォー・ゴールデングース、トムブラウンなども韓国市場に対する理解度と認知度を土台に効率的な法人運営が可能と判断し、直接進出の動きを見せている。

投資銀行モルガンスタンレーの分析では、昨年の韓国のブランド品消費支出は前年比24%増の168億ドル(約2兆1826億円)。国民1人当たりの平均ブランド品消費支出は325ドル(約4万2224円)で、米国(280ドル)、中国(55ドル)を抜いて1位になった。国内ファッション企業と契約を結ぶ方式で韓国市場に直接進出してきたブランド企業が、直接進出を目指す戦略に切り替えた背景はここにある。

一部には、グローバルブランドが国内企業を通じて利益を上げ、マーケットが広がれば直接出荷するという行為に批判もある。国内企業は収益性の大きいブランドとの契約がなくなることで、リスクを抱え込むことになるからだ。

(c)news1

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