2025 年 12月 8日 (月)
ホーム経済流通グローバルへ向かう韓国食品メーカー「農心」…「ラーメン中心」超え、ソース市場へ拡張

グローバルへ向かう韓国食品メーカー「農心」…「ラーメン中心」超え、ソース市場へ拡張

農心が販売しているソース4種(c)KOREA WAVE

「みんな農心をラーメン会社だと思っているが、会社としてはラーメン以外にもさまざまなアイテムを準備している。『辛ラーメン トゥンバソース』は、農心が保有する多数のIPのうちの一つだ」

韓国の大手食品メーカー「農心」の関係者は9月25日の午後、ソウル市銅雀区で開かれた「農心ラーメンデー」でこう語った。この日のイベント会場では、研究・マーケティングの担当者が「辛ラーメン トゥンバソース」を使ってサンドイッチやリゾットなどの調理デモンストレーションをした。

メガ・ニュース(MEGA News)のリュ・スンヒョン記者の取材によると、会社は2021年に「ペ・ホンドン万能ソース」を発売したのを手始めに、「チャパゲティ万能ソース」と「モクテカンソース」に続いて、2025年には「辛ラーメン トゥンバソース」を発売した。ソース4種の価格は、大型マート基準で通常価格が5200ウォン、割引価格が3980ウォン程度。

ソースの開発を主導した農心の簡便食マーケティングチームのアン・ヨンジュン主任は「新型コロナパンデミックの際に家庭料理の需要が大きく増え、それに伴いソースの販売量も大幅に増加した」と述べ、「過去には四川チャパゲティソースなどいくつかの種類もあったが、現在はこの4種のみが販売されている」と説明した。

商品の裏面にはQRコードが挿入されており、レシピページにアクセスできるようにして、消費者の活用度を高めている。この日の調理デモンストレーションを担当した簡便食開発チームのチャン・ジナ責任者は「トゥンバソースの場合、8種類のレシピが提供されており、チャパゲティやペ・ホンドソースの場合は20種類のレシピが用意されている。塩やコショウなどの別途の調味料が必要ないのが特徴」と説明した。

韓国国内のソース市場はすでに競争が激しい。三養食品は「ブルダック炒め麺」の人気を活用して「ブルダックソース」で海外での認知度を高めており、「The Born Korea」などの外食ブランドもソース製品群の育成に力を入れている。農心は「辛ラーメン」や「チャパゲティ」など、自社のラーメンブランドのパワーをソースに展開し、国内市場と世界市場の同時攻略を狙う戦略だ。

農心の売り上げ全体の約80%はラーメンから発生している。会社は特定の品目への依存度を減らし、新たな成長動力を確保するために、ソース・スナック・飲料などでポートフォリオの多角化を図る。

その一環として、「辛ラーメン トゥンバソース」にはNetflixのアニメーション「KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ」とのコラボパッケージが適用された。農心は「ラーメンやスナックとともに、ソースも限定パッケージで披露することで、消費者の認知度を高める戦略だ。グローバル市場を狙う意図もある」と説明した。

ただ、海外進出はまだ初期段階である。ソース類は各国の食品規制や処方の変更の問題があり、流通の協議が難しいためだ。現在は日本などで「チャパゲティソース」や「ペ・ホンドソース」などが一部販売されている。

(c)KOREA WAVE

RELATED ARTICLES

Most Popular