2025 年 10月 14日 (火)
ホーム社会カンボジア・コールセンターで「恋愛感情」詐欺…韓国の男、半年間で91人から92億ウォン詐取・有罪

カンボジア・コールセンターで「恋愛感情」詐欺…韓国の男、半年間で91人から92億ウォン詐取・有罪

(c)news1

韓国の30代男性がカンボジアの詐欺コールセンターで「恋愛感情」を利用して投資を持ちかけ、半年間で91人から総額92億ウォンをだまし取った事件の詳細が明らかになった。裁判所は「脅されてやむを得ず加担した」という弁明を退け、懲役5年を言い渡した。

2024年3月、被告は「株式投資の勧誘をすれば月1000万ウォン以上稼げる」というテレグラム求人広告に惹かれ、カンボジアへ渡った。到着後は「コールセンター」と呼ばれる事務所で合宿生活を送り、パスポートを没収され、偽名で呼び合うよう指示された。

業務は「チャッター」と呼ばれる初期誘引役。名簿にある相手に女性を装って接近し、親密な関係を築いた上で投資を提案する役割だった。被告は「外為投資で1200万ウォンの利益を得た」と虚偽の成果を示し、被害者を信じ込ませた。

組織は実在の外国為替取引所を模倣した偽サイトやディープフェイク動画を用意し、専門家が助言しているように装った。こうして2024年4月から9月までに91人が被害に遭い、そのうち1人は絶望の末に自死した。

事件は同年3月、SBS番組で報じられ、被告は指名手配を知って自首した。

裁判で被告は「高収入アルバイトと思って現地に行ったが、監禁と脅迫で仕方なく加担した」と主張した。しかし裁判所は「国内で就労経験のある被告が、適法に月1000万ウォン超を得られると考えたとは信じ難い」と指摘。さらに「組織の人事担当を務め、任務を積極的に果たした」「個人携帯を使い韓国料理店に出入りしていた」として完全な監禁状態ではなかったと判断した。

また被告はベトナムへ渡った後、恋人をつくりジム開業を準備するなど通常生活を送っていたことも「脱出者らしからぬ行動」と認定された。

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