韓国のネット大手のカカオが最近、モバイルダウム(Daum)ニュース配列方法を変えた。今回の改編で最も印象に残る点は、利用者が最新順、個人別順、耽読(たんどく=夢中になって読むこと)順など、希望するニュース配列方法を選択できるようになったことだ。
最新順は、ニュースを作成時間順に提供する。個人別順は、利用者のこれまでのニュースの利用履歴をもとに、メディアが選んだ記事をそれぞれの個人に合わせて推薦する。耽読順は、利用者が深く、長く読んだ記事を提供する。
カカオ政策産業研究チームはエッセイアプリ「ブランチ」に、モバイルダウムニュースをめぐる「2022カカオメディア諮問委員会」との最近の論議を公開した。同委員会は、高麗大メディア学部のパク・ジェヨン教授を委員長に翰林大メディア学部のキム・ギョンヒ教授、ソウル大言論情報学科のイ・ジュンウン教授ら7人が参加している。
メディア諮問委は、最新順だけでなく、さまざまな配列を通じて利用者の選択権を保障する方法への再編を提案した。その理由は、ニュースの配列を最新順のみとする場合、その選定の仕方によってニュースの生態系が破壊されるのではないか、という憂慮があるためだ。
その中でも注目されるのは、今回新設した「耽読順」配列。単に多くの人が呼んだ記事ではなく「熱心に読んだ」記事順に並べるサービスだ。
「耽読」という単語は、デジタル空間に合う新たな用語を使用すべきだという意見を反映した決定だ。
パク・ジェヨン委員長は「『新聞閲読率』の閲読(韓国語発音は「ヨルドク」)とは、あまねく読む、または閲覧するという意味だ。ダウムニュースで使おうとしている『熱読(韓国語発音は「ヨルドク」)』とは一生懸命、熱心に読むという意味だ。ハングルで表現すれば、同じ(文字の)ため、用語を変える必要がある」と強調する。
翰林大のキム・ギョンヒ教授も「閲読率順を最も多く読まれた記事の順番だと理解することが多い。なのに『熱読率』と表現していいのか、単語の選択を考える必要がある」と提言した。チェ・ジヒャン教授は「深く読むのが『熱読率』だが、この用語は馴染みがない感じがする」と話した。
こうしたプロセスを経て選ばれたのが「耽読」だ。
これまで、カカオはニュース推薦アルゴリズムに耽読指数(Deep Reading Index=DRI)を使ってきた。
カカオのDRIは、コンテンツクリック率を補完した指標であり、コンテンツの特性によって、期待される滞在時間に比べて使用者がどれだけ長く、当該コンテンツに留まっているかを測定する。
これは、ニュースを「単純なクリック率」や「滞留時間」で判断した場合、サービスの適用に限界があるだけでなく、使用者のコンテンツ満足度の調査が難しいとの判断によるものだ。多様な個別コンテンツの特性を考慮した措置でもある。
カカオは「『耽読順』ニュース配列は、ニュースのページ内の滞留時間をもとに、利用者が深く、長く読んだ記事の提供方法だ。内部の議論を経て『耽読順』という名称を決めることになった」と話した。
イ・ジュンウン教授は「最新順(ニュース)配列方法などに対する説明を、誤解なく明瞭に、詳細に説明する必要がある。どんな配列の原則によって運営されるのか説明できるようにしなければならない」と指摘している。
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