「コロナブラック」に「感染」したかどうか、どう調べればいいのか。
「急に食欲がなくなったり、という症状が2週間以上続き、日常生活が苦しくなり、いつからか“死にたい”という気持ちになれば、コロナブラックにつながることがあります。この場合、すぐに専門家のところに行くべきです。心理と薬物治療が必須です」
最近、精神健康医学科や心理相談センターへの予約が難しくなったといわれる。「それだけ心理的に危機感を覚える方が多いということです。自ら問題に気づき、その段階で治癒に移ることができれば幸いです。でも、さらに大きな問題は、そうした問題があるのかどうかも認識できないまま、孤立状態が続くという人がずっと多いという事実です」
クァク教授が考える心理的感染病を防ぐ「マスク」とは……。
「家にいながら映像を見ていると、知らないうちにどんどんハマっていって、なかなか抜け出せないものです。眠ろうとするのが良いです。軽い旅行に満足するようにします。長期旅行などで無理をすると、日常復帰が難しくなるかもしれません。“報復ショッピング”といって誇示性消費(ショッピングフレックス)をすれば、一時的なカタルシスを与えるだけです。新型コロナが終わったとしても、世の中が急に良くなるというわけではなく、しばらくの間、今の状況が維持されるでしょう。これに備えて人生を守らなければなりません」
人類の歴史を振り返ると、天災地変、戦争、飢饉、疾病などの最大の被害者は、子供や青少年だった。彼らは残念ながら心理的感染病にも直撃されている。「問題の最も深刻な場所が家庭です。子供は親から直接的な影響を受けます。最近は親がかなり苦労しているので、子供たちにも悪い影響が出ざるを得ません。新型コロナ以降、子供や青少年の生活は台無しになってしまいました」
韓国の青少年の生活満足度や学校生活の満足度、自身への期待感などが新型コロナ以降、著しく低下したという報告書も出た。「特に生活満足度は学校生活の経験が少ない中学生が、高校生よりずっと落ちます。学校に行けず、家庭でオンライン授業をするのですが、そんな彼らがどうして社会性を育てられますか。新型コロナが終息した後、日常の回復が果たしてできるか心配です」
どうすれば子供・青少年の被害を最小限に抑えることができるのか……。
「実際、韓国の親は二重苦に直面している。新学期が始まりますが、オミクロン変異が猛威を振るっているため、子供を登校させるかどうかを決めなければなりません。さらに、本人も今は苦しい状況なので、それを克服して子供の面倒を見なければなりません。そうするうちに両親がいつの間にかアウトになってしまう……。両親はまず、自身の感情をなだめてから、子供の面倒を見るのがいいと思います。子供と話すときは自身の感情を自制できるように努力もしなければなりません」
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