韓国で1月の消費者物価が3.6%上昇し、4カ月連続して3%台の物価上昇率が続く。3%の物価上昇が10年ぶりに最長期間を記録している。外食費用とイチゴ・輸入牛肉など農畜産物価格が物価曲線をさらに押し上げた。
統計庁が4日に発表した「2022年1月の消費者物価動向」によると、先月の消費者物価指数は104.69で前年同月比3.6%上昇した。消費者物価は昨年▽10月3.2%▽11月3.8%▽12月3.7%▽1月3.6%――まで4カ月連続3%台の物価上昇率を記録した。これは2010年9月から2012年2月までの18カ月連続物価上昇率が3%台に達して以来の最長期間だ。
石油類・加工食品を含む工業製品は前年同月比4.2%上昇し、物価全体を1.44ポイント引き上げた。特に、国際原油価格の上昇を受け、石油類の価格が前年同月比16.4%上昇し、物価全体を0.66ポイント引き上げた。加工食品も4.2%上昇し、物価全体を0.36ポイント押し上げた。
農畜水産物の価格は前年同月比6.3%上昇し、物価全体を0.55ポイント引き上げた。白菜(56.7%)、イチゴ(45.1%)、輸入牛肉(24.1%)、卵(15.9%)、豚肉(10.9%)などで価格が上昇した。大雪などの気象悪化によりイチゴなどの品目の価格が大幅に上昇し、1月中旬から形成された旧正月用品の需要も、価格上昇に影響を及ぼしたと分析された。
個人サービスは3.9%上昇し、物価全体を1.2ポイント押し上げた。このうち外食費は前年同月比5.5%上昇し、物価全体を0.69ポイント引き上げた。詳細は保険サービス料(13.4%)、刺身(外食・9.4%)、牛肉(外食・8.0%)、共同住宅管理費(4.3%)などで上昇した。
家賃は前年同月比2.1%上昇した。「チョンセ」(保証金と表す韓国の住宅賃貸の慣行)と「ウォルセ」(月家賃)に分けると、それぞれ2.9%、1.1%上昇している。保証金は2017年8月、2.9%上昇して以来の最大の上昇幅であり、家賃は2014年5月、1.1%上昇して以来、最も高い上昇率を記録した。
物価の根源的な流れを示す農産物および石油類の除外指数は、前年同月比3.0%上昇した。経済協力開発機構(OECD)基準のコア物価である食料品およびエネルギーの除外指数は2.6%上昇した。
3%台の物価上昇率は当面維持される可能性が高い。先月下旬から続いた国際原油価格の上昇に加え、1200ウォン台を突破したウォン・ドル為替レートが輸入物価を引き上げる可能性が大きいからだ。
統計庁のオ・ウンソン(魚運善)経済動向統計審議官は「石油類、加工食品など工業製品、農畜産物などを中心に上昇が続き、個人サービス価格が外食を中心とした上昇傾向が大きく拡大した」と分析したうえ「国際エネルギー価格の上昇、グローバル供給網の支障、為替上昇など物価上昇の要因が緩和されたとは考えられないため、当分物価上昇幅は続くだろう」と見通した。
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