前払い可能。テーブルオーダーシステム設置のお店です――韓国で最近、求人・求職プラットフォームに上がってくるアルバイト募集広告には、求職者の関心を引くための手段として「前払い」と「テーブルオーダーシステム」が多く記載されている。
アルバイトの立場からは言い出しにくい前払いと、対面業務の負担を減らすテーブルオーダーシステムを、雇用主が提示して人手を確保するという戦略だ。
実際に、求人情報サイト「アルバモン」が昨年末、自営業者374人を対象に「事業場運営時に最も苦労する点」をアンケート調査(複数回答)した結果、アルバイト関連の苦情が最も高いことがわかった。
アンケート調査の1位は「アルバイトの勤怠管理」62.8%、2位は「アルバイトの給与計算」42.8%が占めた。次いで▽事業所広告25.1%▽顧客のクレーム応対23.5%▽税金関連業務16.3%――などが続いた。店の経営よりアルバイトの管理が難しいわけだ。
◇直接言い出しにくい「前払い」…非対面で受ける
このような市場の流れに合わせて、IT技術を基にソリューションを提供するスタートアップがある。
給与前払いプラットフォーム「ペイウォッチ」は、雇い主にとっては「途中で逃げられる」恐れの少ない前払いサービスをサポートしている。直接頼みづらい前払いを代行してくれるので、雇い主とアルバイトの間の気まずさもない。
ペイウォッチは雇い主とアルバイトの間で前払い金の支給を仲介する。雇用主がペイウォッチに加入すれば、アルバイトはこのサービスで自分が働いた分の最大200万ウォンまで前払いを受けることができる。
その後、給与支給日に雇い主がペイウォッチ専用の安全口座にアルバイトの給与全額を入金すれば、前払い金と利用手数料を差し引いた金額をアルバイトは受け取ることができる。
自分が働いた分だけ賃金を支給するため、信用に基づいた過去のように「途中で逃げられる」恐れも少なく、非対面で賃金が前払いされるため、互いに心理的な負担もない。
先月時点でBGFリテール、ツーサムプレイス、マッドフォーガーリックなど300カ所余りの企業顧客がペイウォッチを導入しており、雇用主とアルバイトのいずれも満足度が高いという。
◇「対面注文の負担軽減」…テーブルオーダー人気
今は多くの飲食店で見られるテーブルオーダーシステムもアルバイトを雇ううえで重要な条件になっている。
テーブルオーダー業界1位のティーオーダーは、テーブルで注文から決済までできるシステムを導入し、いち早く市場を占有した。最近は待機客を登録できるウェイティングシステムも導入した。
アルバイトの立場では対面注文受付に対する負担を減らすことができ、雇い主の立場では人件費を減らすことができるため現場の評判がいい。
ティーオーダーに挑戦状を出した統合売り場管理プラットフォーム「ペイヒア」はテーブルオーダー・ウェイティング機器・POS端末などさまざまな電子機器に、一つのサービス型ソフトウェア(SaaS)をワンストップで提供する。
電子機器のどこでも適用できるSaaSでソリューションを提供するため、スマートフォン、タブレット、ノートパソコンなど使用機器の制約もない。
また、予約・注文・決済など顧客応対サービスにとどまるのではなく、顧客管理・売り場管理など売り場運営の全般的なソリューションも提供する。今年3月時点のペイヒア加盟店数は5万店を突破した。
外食業界関係者は「接客で発生しうるストレスを減らすために雇い主がテーブルオーダーなどの施設整備を重視する傾向があるようだ」と話した。
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