「私以外はみんな幸せだと思う…」。最近このような気分を感じたなら、あなたも「カフェイン」うつ病にかかった可能性がある。
「カ・フェ・インうつ病」は代表的なソーシャルメディアであるカカオストーリー・フェイスブック・インスタグラムの頭文字を取った言葉だ。SNSで見た「他人の人生」より「自分の人生」がみすぼらしく見える時に体験する「相対的剥奪感」でうつ病を患うことを意味する。
アプリ・リテール分析サービス「ワイズアプリ・リテール・グッズ」が韓国スマートフォンユーザーをサンプル調査した結果、国民の半数がインスタグラムを使用していることがわかった。
今年2月時点のインスタグラムユーザーは2019年2月の1241万人から2430万人に約96%増加した。3月末の行政安全省の集計によると、韓国の人口は5100万人程度。つまり人口の半数ほどがインスタグラム利用者であるわけだ。
SNSが大衆化され、それに従って心の病気も増えている。特にSNSの使用が活発な20代のうつ病の発病率が著しく高まっている。
「カ・フェ・インうつ病」の主な症状としては次のものが挙げられる。
・SNSにアクセスしないと不安
・家族や友人といる時も随時SNSを確認する
・書き込みに「いいね」やコメントのようなフィードバックがないと焦ったり憂鬱になったりする
・他人の文章や写真を見て眠れなかったことが多い
・「きれいだ/ハンサムだ」という反応を見たくてソーシャルメディアアップロード用の自撮りを1日1回以上撮る
・ソーシャルメディアで知らなかったグルメ/名所が現れると流行に遅れた感じ
・ソーシャルメディアで写真で見た飲食店や旅行先にわざわざ訪れる
・高い食べ物を食べる時は写真を載せたいし、写真を撮る前に誰かが先に食べるとイライラする
SNS使用量と、うつ病の関連性を証明した研究は非常に多い。
米国の研究チームは18~30歳の978人を対象にSNSの使用実態とうつ病の間の関連性を6カ月間、追跡調査した。その結果、SNSを1日121分以上195分以内に使用した人のうち22.6%、196分以上300分以内に使用した人のうち32.3%がうつ病にかかった。
英国の研究チームも「ソーシャルメディアの使用を1週間だけ中断しても、うつ病と不安症状が減少する」という研究を出したことがある。
別の米国チームは「SNSに多くの時間を費やす人ほどうつ病を患う確率が高い」、オーストリアの研究チームは「フェイスブックを長く使うほど抑うつを感じやすく、自尊心も落ちる」としている。
自ら「カフェ・イン・うつ病」らしいと感じる人は、SNSを使わない日時を決め、使用時間を少しずつ減らしていくのが良い。
専門家はSNSをできる限り、昼間の時間帯に利用するように助言する。夜遅くにスマホでSNSを見ると、睡眠を妨げ、憂鬱な感情を増幅させることになるためだ。
出退勤時もSNSの代わりに簡単な読書をするのも良い方法だ。家族や友人と一緒にいるときは、スマホを見ず、話に集中したほうがよい。【MONEYTODAY キム・ソヨン記者】
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