世界で最も多くのインプラント手術を施行している国――それが韓国だ。
インプラント市場で世界トップを誇るスイスのストローマンが13日に開催した70周年記念イベントで、韓国が1万人あたり約600本という圧倒的なインプラント埋入数を記録していることが明らかになった。これはスイスの6倍に相当する。
韓国でインプラントがこれほど普及した理由として、まず「低料金」と「食文化」が挙げられる。韓国では1本あたりのインプラント費用が平均約100万ウォン(約11万円)程度で、65歳以上の高齢者は健康保険適用によりさらに安価になる。一方、スイスでは1本600万ウォン(約66万円)程度と、韓国の6倍の費用がかかる。
さらに、韓国の食文化が要因として挙げられる。発酵食品であるキムチや固い料理を食べる習慣が、インプラントへの需要を高めていると専門家は指摘する。キムチやイカ、硬い角切り大根のキムチであるカクテギなどを咀嚼する際、入れ歯では限界があるが、インプラントであればほぼ自然に噛むことができる。
歯と歯茎の健康を守ることは、全身の健康にも密接に関連している。歯周病が進行すると、細菌が歯茎を通じて全身に炎症を引き起こし、糖尿病、心血管疾患、骨粗しょう症、さらには認知症を誘発する可能性もある。
ストローマン70周年イベントでは、歯科医のユーチューバーキム・テヒョン氏が「歯の健康と老化予防」をテーマに、歯の健康が高齢化社会において不可欠であることを強調した。
スイスを拠点とするストローマンは、精密工学を基盤に、過去70年間で革新的なインプラント製品を提供してきた。同社は現在、100以上の国で製品を展開しており、今後も継続的な研究開発とグローバルな成長を目指している。
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