韓国のモバイル向けウェブコミック配信・投稿「カカオページ」の人気ウェブ小説「あの世の最後の日」(全3巻)が電撃出版された。工学博士で研究員の作家シアランは、ハードボイルドなストーリーに驚くべき想像力を加え、「あの世」という非常に韓国的な素材によるSF小説を誕生させた。
作家シアランは、死後の世界を信じるという韓国での宗教的背景に沿って、想像力を張り巡らせた。道教、キリスト教、仏教に加え、無神論者のための「あの世」まで語り、死後の世界への信心と哲学を小説に織り込んだ。
小説も道教の信心に基づく。
まるで映画の一場面のように人類が全滅し、死後の世界に死者が押し寄せてくる。死後、あの世で天文学を研究していた「ホヨン」は、大絶滅が天体爆発によるものだという仮説を立てる。他の天文学者らと膝を突き合わせて原因を分析していたところ、あの世も今、安全ではない可能性がある、という結論に至る。 死後にもまた別の消滅が待ち受けているとは……。
「シヨン」は過去に身を置いていた、あの世の智異山(チリサン)ポクサ谷まで消えてなくなる可能性もある、という事実を悟り覚醒する。あの世の崩壊を防がなければならない。しかし、どうすれば、その方法を見つけ出すことができるのか。
「あの世の最後の日」は当初、短編小説として企画された。2019年、ジャンル別のストーリープロダクション「アンジョンカオク」のストーリー公募展で発表された短編小説「あの世の最後の日の記録」がその始まりだった。アンジョンカオクは、シアランにこの短編を長編小説化することを提案。数年間の改作を経て、全3巻、計1500ページに達する大作に生まれ変わった。
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