
韓国の人気ガールズグループ「NewJeans(ニュージーンズ)」が、このチームでの活動を暫定的に中断することとなった。メンバーは、香港のアジアワールド・エキスポで開催された「コンプレックスコン(ComplexCon)」最終日のヘッドライナーとしてステージに立ち、こうした立場を明かした。
所属事務所ADORとの契約解除を宣言して以降、続けてきた独自の活動に対し、裁判所がこのほど、制限を加える判断を下した。
メンバーらは「裁判所の決定を尊重し、活動をしばらく止めることにした。Bunnies(NewJeansのファンダム)が悲しむかもしれないが、これは私たちを守るための選択だ。そうすることで、もっと強くなって戻ってこられる。この状況が終わりではないとわかってほしい。私たちは戻ってくる」と口をそろえた。「簡単な決断ではなかったが、今この時点では必要な選択だった」とも言及した。
SNSに広まった映像では、メンバーらは書いてきたメッセージを読み上げながら感極まる様子も見せた。
同日のステージでは「NewJeans」の名前で発表したヒット曲を披露しなかった。5人のメンバーはそれぞれソロステージを展開した後、新曲「Pit Stop」を披露した。「Pit Stop」は速いビートに穏やかな和声を加えたスタイルの楽曲だ。
ソロ曲はカバー曲が中心だった。ミンジはUpsahlの「Smile for the Camera」、ハニはGhost Town DJsの「My Boo」、ダニエルはTLCの「No Scrubs」、ヘリンはThe Internetの「Dontcha」、ヘインはSWVの「Use Your Heart」をそれぞれ披露した。
21日の裁判所の判断後、ADORはこの公演に職員を派遣したが、メンバーとは会えなかったとされている。また、今回の活動一時中断についても、メンバーらは事前にADORに共有していなかった。
さらに、この日の公演では、NewJeansとメンバーたちが掲げていた新しいチーム名「NJZ(エンジェイズ)」のいずれも口にせず、各自の名前だけを伝えた。ただし、紹介映像には「NJZ」が表示されており、会場にいたファンたちも「NJZ」を連呼していた。
ソウル中央地裁は、ADORがNewJeansのメンバーたちを相手に申し立てた「企画会社としての地位保全および広告契約締結など禁止の仮処分申請」について、認容する判断を下した。この決定により、ADORはNewJeansメンバーとの専属契約に基づく企画会社としての地位を認められることとなった。
NewJeansは、作詞・作曲・演奏・歌唱などミュージシャンとしての活動および放送出演、広告契約の交渉・締結、広告出演や商業的な活動などをADORの承認や同意なしに独自に進めることはできなくなった。
NewJeansは、22日に公開された米時事週刊誌「TIME」とのインタビューで、今回の裁判所の判決について「おそらくこれが韓国の現実なのかもしれない。でもだからこそ、変化と成長が必要だと信じている。韓国が私たちを革命家(revolutionaries)にしようとしているようにも感じる」と主張した。
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