2024 年 12月 22日 (日)
ホームエンターテインメント「K-POPのゴッドファーザー」がBTS事務所に助けを求めたわけ (下)

「K-POPのゴッドファーザー」がBTS事務所に助けを求めたわけ (下)

HYBEのパン・シヒョク議長(c)MONEYTODAY

イ・スマン氏の反対にはK-POP市場を巡る複雑な本音がある。

BTSを前面に出して急速に成長したHYBEがグローバルK-POP市場での地位と影響力が高まり、SMとの主導権争いが激しくなった。

特にSMとパートナー関係だったネイバーが、自身と相談せずにHYBEの株主として参加し、ファンプラットフォーム「Vライブ」を「Weverse Company」に引き渡したことに立腹したという噂がたっている。

当時、ネイバーがSMの株主として参加しており、Vライブの高度化を共同推進していたためだ。

SMの経営権売却が3年を超えたのは、イ・スマン氏が買収競争を加速化させ、買収価格を高めた影響が大きかった。

当初3000~4000億ウォン程度だった売却価格は、最大1兆ウォンレベルに膨らみ、イ・スマン氏が年俸として数百億ウォンを要求したという噂まで流れた。

◇問題視されるSM系列2社

HYBEが買収するイ・スマン氏の持分価格は1株当たり12万ウォンだ。表面的にはプレミアムを低くしたようだが、実際の買収価格はさらに高くなるとみられる。

買収条件として、残った株式をHYBEに売却するプットオプション(一定の期間内に決められた数量を決められた価格で売る権利)と、イ・スマン氏と特殊関係人が保有しているSMの系列会社「SMブランドマーケティング」と「ドリームメーカーエンターテインメント」の持分が含まれているためだ。

前者はイ・スマン氏の持分が41.73%、後者は約40%をイ・スマン氏と家族が保有している。

問題は両社のイ・スマン氏の持分について、行動主義ファンド「アラインパートナーズ」が問題視しているという点だ。

アライン側は、イ・スマン氏の一家3人が額面価格でイベント企画会社である「ドリームメーカー」の新株を買収し、大規模な持分を確保したとみている。

また、アーティストたちのグッズ(商品)を製作、販売する「SMブランドマーケティング」も、収益性と成長性の側面で重要な会社だが、SMよりイ・スマン氏側の持分がさらに高いのが問題だ――と指摘したことがある。

結局、SMが持っていくべき利益がイ・スマン氏に渡っている――こんな疑問がもたれる両社の持分を、すべてHYBEが買収することになる。

(c)MONEYTODAY

RELATED ARTICLES

Most Popular