
韓国で人工知能(AI)デジタル教科書(AIDT)を発行してきた出版社各社が、早ければ2026年1月にも政府を相手取った損害賠償訴訟を起こす方針だ。政府が推進してきたAIDT政策が突如として廃棄され、開発や運営に投じた莫大な費用が回収できなくなったためである。
教育界によると、YBM、東亜出版など教科書出版社20社余りは、2026年1月から2月にかけて民事の損害賠償訴訟を提起する準備を進めている。現在、各社は自社ごとの損害額を算定し、請求額を取りまとめている段階だ。
今回の訴訟の背景には、AIDTの法的地位が「教科書」から「教育資料」へと格下げされたことがある。2025年8月、国会がこの内容を盛り込んだ初・中等教育法改正案を可決し、続いて11月の国務会議(閣議)で施行令改正案も通過したことで、AIDTを教科書として位置づける法的根拠が消滅した。
この結果、AIDT事業は事実上頓挫し、出版社がシステム開発や運営に投入してきた資金は無駄になった。出版社側が2025年7月時点で集計した開発費だけでも約8000億ウォンに上る。さらに、維持・保守にかかった費用まで含めれば、最終的な損害額は一層膨らみそうだ。
学校現場でのAIDT利用も急減している。教育庁の資料によると、9月11日時点でAIDTを申請した学校は2095校(忠清北道、済州を除く)にとどまり、1学期の4146校から2051校も減少した。
影響は現在も続いており、一部の出版社ではAIDT関連の余剰人員を整理するなど、年末にかけて構造調整を進めているとされる。
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