
韓国で農村の人手不足解消を目的とする外国人季節労働者の滞在期間延長を巡り、政府内の立場の違いが依然として解消されていない。
農林畜産食品省は1月19日に発表した「第1次農業雇用人材支援基本計画(2026~2030)」で、外国人季節労働者の滞在期間を現行の最長8カ月から10カ月へ拡大する案を提示した。
しかし、外国人の滞在・ビザ政策を所管する法務省は、滞在期間と年齢基準のいずれについても現行維持の立場を崩していない。関係省庁間で十分な協議がないまま計画が公表されたのではないかとの指摘も出ている。
現在、季節労働者は25歳以上50歳以下に限定され、滞在期間も基本5カ月に延長3カ月を加えた最大8カ月に制限されている。だが、農村現場では高齢化した農家の実情や作目別の作業特性を踏まえると、8カ月では繁忙期前後の作業を安定的に継続するのが難しいとの声が上がってきた。
さらに、導入年齢を20歳以上45歳未満に調整し、体力のある若年層を確保すべきだとの要望もある。同省によると、2025年7月時点で季節労働者の83%が25歳以上45歳未満であり、上限を45歳に引き下げても制度運営に大きな混乱はないと分析している。
実際、法務省の指針に基づき地方自治体が送り出し国と協議すれば年齢上限の調整は可能で、全羅北道高敞郡はラオスの地方政府と合意し、25歳以上45歳以下で運用している事例もある。
滞在期間についても、農食省は繁忙期の労働需要や作目特性を考慮すると8カ月では不十分との現場の意見を踏まえ、最大10カ月への拡大を法務省と協議する考えだ。
一方、法務省は「年齢や滞在期間は各年齢層の学業・就業特性を考慮して設定した基準」と説明し、現行制度維持を強調する。滞在期間は既に5カ月から8カ月へ延長しており、熟練労働者にはビザインセンティブを付与しているほか、長期雇用が必要な農家は雇用許可制(E-9ビザ)を活用できるとする。
しかし農業関係者からは、雇用許可制は手続きや費用負担が大きく、短期・季節的需要が中心の農家の実情には合わないとの批判が出ている。制度間の硬直的な区分や省庁間の調整不足のしわ寄せが、農家に及んでいるとの指摘だ。
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