◇暖かい歌で、演説で、地道に、明確に「多様性尊重」と「差別・嫌悪反対」の声を高める
「自分と違うからといってだめなことはありません。正しいか間違いかではなく、違いを認めることから平等が始まります」(BTS・SUGA)
「私たちはみな、それぞれの歴史を持っています。一人一人が意味のある存在です。お互いに尊重し、理解するための、さらなる一歩になることを願っています」(BTS・V)
世界的なスーパーグループのBTS(防弾少年団)が31日(現地時間)、ホワイトハウスで改めて「多様性尊重」と「差別反対」を訴えた。
アジア系、包容、多様性をテーマにした場だったが、BTSがこれまで訴えてきたのは、特定の人種に向けた差別反対に限ったものではなかった。歌で、数多くの国際行事で、差別・嫌悪反対と多様性尊重の声を上げてきたのだ。
BTSがこうした「多様性の象徴」になるまでの発言を集めてみた。
◇2019年の歌「小宇宙」の歌詞…「一人に一つの星」
一人一人にひとつの歴史
ひとりにひとつの星
70億の光で輝く
70億種類のworld(世界)
70億種類の暮らし都市の夜景は
君は誰よりも明るく輝く
僕たちは僕たちのまま輝く
僕たちそのもので輝いてる
【BTSの歌<小宇宙>の歌詞より】
◇昨年3月の銃撃事件の時は…「悲しみと、心から怒りを感じる」
愛する家族を失った方々に慰めの言葉を伝えます。
そして悲しみとともに、心から怒りを感じます。
私たちもアジア系という理由で差別された記憶があります。
道を歩いていて何の理由もなく悪口を言われ、外見を卑下されたりもしました。
甚だしくはアジア系がなぜ英語を話すのかという話も聞きました。
その経験は私たちを委縮させ、自尊心を奪ったりもしました。
いわんや、人種が違うという理由で、憎悪と暴力の対象になるということは、私たちが到底表現できないほどの苦痛です。
私たちは人種差別に反対します。
私たちは暴力に反対します。
私も、あなたも、私たちはみな、尊重される権利があります。
【昨年3月、米アトランタでの銃乱射事件でアジア系女性、韓国人ら8人が死亡した事件に際し】
◇「黒人の生命も大切だ」キャンペーンに100万ドル「寄付」
偏見と暴力に反対する私たちのメッセージの一部です。
何ができるか、とても慎重に考えて下した決定でした。
(BTSリーダーRM)
私たちも偏見を経験してきました。
人種的差別・暴力の対象にならないのは、すべての人の権利という声を出したかったのです。
(BTS・SUGA)
より良い世の中を作るために私たちができることをしたいです。
音楽であれ慈善活動であれ、私たちができる限り肯定的な方向に行きたいです。
(BTS・J-HOPE)
【黒人差別に抗議するBLM(Black Lives Matter)運動に100万ドルを寄付した際のコメント】
◇2018年、国連総会の演説で…「お名前は何ですか」
お名前は何ですか。
何があなたをときめかせ、胸を高ならせますか。
みなさんの話を聞かせてください。
みなさんの声を、その証言を聞きたいです。
あなたが誰でも、どこから来ても、肌の色が何でも、性アイデンティティが何でも関係なく、みなさんの話をしてください。
そして、みなさんの名前を、声を探してください。
わたしはキム・ナムジュンで、またBTSのRMです。
私はアイドルで、大韓民国の小さな都市から来たアーティストです。
【2018年国連総会演説でBTSリーダーRM】
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