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「火事だ!」。地下で昼食をとっていた作業員Aさん(50代)は、この声に驚き、昼食を放り出して、同僚とともに外へ飛び出した――。
韓国・釜山市機張郡(キジャングン)のリゾートホテル「バンヤンツリー海雲台釜山」の新築工事現場で発生した火災で、6人が死亡、20人以上が負傷している。
現場の外でフォークリフトを運転していたBさん(40代)は当時の状況について「外で作業をしていたので正確な内部の状況はわからなかったが、時間が経つにつれてガラス片が飛び散るのが見えた」と説明した。
この日発生した火災は、約5km離れた広域鉄道・東海線のオシリア駅からも煙が見えるほどだった。同駅付近で停車中に火災を目撃したタクシー運転手のAさん(60代)は「最近も近隣のホテル建設現場で大きな火事があった。また発生して心配だ」と語った。
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火災現場の周辺道路には消防車やパトカー、労災調査のために出動した雇用労働省など関係機関の車両が数十台並び、防護服を着た消防隊員らが交代で現場を行き来した。
火災発生から4時間が経過した午後2時ごろになっても、現場では絶えず煙が立ち上っていた。現場に投入された消防隊員らは、機材を使ってガラスを割り、排煙作業を進めた。
また、屋上に取り残された人たちを救助するため、消防ヘリが投入された。
火災は同日午前10時51分ごろに発生した。釜山消防当局はヘリを含む127台の機材と352人の人員を投入し、消火作業に当たった。
(c)NEWSIS