韓国・務安国際空港で先月29日に発生した済州航空旅客機事故を受け、1月7日まで空港が閉鎖されることになり、海外旅行の予約キャンセルが相次いでいる。
光州市西区の旅行会社代表は1日、「コロナ禍を耐え抜き、ようやく旅行業界が活気を取り戻したところで、まさに青天の霹靂だ」と語った。
同代表によると、事故発生以降の3日間でキャンセルされた海外旅行の件数は300件に達し、損失額は1人あたり平均150万ウォン(約16万円)、合計4億5000万ウォン(約4785万円)に上るという。
この旅行会社は、務安空港発の特価海外旅行商品を主力としており、今回の事故が起きたタイのバンコクをはじめ、パタヤ、フーコック、台北、日本、ラオスなど、多彩な目的地の商品を扱ってきた。特に、務安空港開港17年目で初めて、成田、大阪、台北といった国際線が毎日運航を開始し、海外旅行需要が高まっていた矢先だった。
冬季のゴルフ旅行客や年末年始、冬休みシーズンの需要が集中する最盛期を迎え、同代表は「業界全体が直撃を受けた」と述べた。
現在、光州・全羅南道地域で営業する約900社の旅行業者が同様の状況に直面しているとみられる。旅行各社は務安空港の代わりに仁川国際空港、金浦空港、金海空港などから出発する旅行商品を推奨しているが、空港の正常化が見通せない中で被害は拡大する一方だ。
代表は「コロナ禍を辛うじて乗り越えた旅行業界が再び苦境に陥っている。政府による支援策の早急な整備が必要だ」と訴えた。
(c)news1