
韓国のファッション誌『Wコリア』(発行元・斗山マガジン)が乳がん啓発キャンペーンの寄付金額について誤った説明をしたとの疑惑が浮上した。芸能メディア『ディスパッチ』が10月19日、Wコリアは「20年間で総額11億ウォンを寄付した」と公表してきたが、実際に同社が直接拠出した累計は2024年までの19年間で4億3797万970ウォンにとどまった。
企業や個人が別途拠出した分を合算すると9億5716万8970ウォンで、同社は「12月に1億5000万ウォンを寄付予定で、合計11億ウォンになる」と主張していた。しかし、第三者(ブランド・個人)の寄付約7億ウォンを自社の寄付実績に含めるのは不適切だとの指摘が出ているうえ、今年まだ拠出していない1億5000万ウォンまで見込みで加算し「20年間で11億ウォン」と発信した点が問題視されている。
女性向け紙『女性新聞』は、国会保健福祉委員会の野党議員が保健福祉省から提出を受けた資料として、Wコリアが2007年から今年11月まで韓国乳房健康財団に寄付した総額は3億1569万ウォンで、2017~2023年は寄付がなく、昨年に1億2530万ウォンを渡したと報じた。
これに対しWコリアはその前日、「報道に事実と異なる部分がある」と反論。女性新聞が引用した資料に含まれていない企業・個人の拠出分や、過去3年間に人口保健福祉協会ソウル支会へ寄付した額を合算すれば、2006~2024年の累計は3億ではなく約9.6億ウォンであり、今年の寄付予定1.5億ウォンを足すと20年間で11億ウォンになると説明した。また、同社は「自社からの直接拠出」と「企業・個人が各財団へ直接拠出した分」を合わせてキャンペーン寄付として扱っており、関連財団と相互に確認済みだと述べた。
Wコリアは10月15日、ソウル市鍾路区のフォーシーズンズホテルで第20回乳がん啓発イベント「Love Your W 2025」を開催。BTSのメンバーや人気俳優らがギャラなしで参加した一方で、ファッション・ジュエリーブランドから協賛金を受け取ったと伝えられ、歌や酒席など「ショー化」が趣旨にそぐわないとの批判が噴出した。
同社は批判から3日後に「趣旨に照らし構成・進行が適切でなかったとの指摘を重く受け止める。患者と家族への配慮が足りず不快と傷を与えた」と謝罪し、全過程を再点検すると表明している。
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