2025 年 7月 14日 (月)
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「102歳で死去」元徴用工の署名偽造疑惑…韓国警察、子ども2人を検察送致

イ・チュンシク(李春植)さん(c)news1

元徴用工訴訟の原告で2025年1月に亡くなったイ・チュンシク(李春植)さんの子ども2人が、父親の署名を偽造して「第三者弁済」方式の解決金を不正に受け取った――こんな疑いが韓国警察の捜査で明らかになった。光州西部警察署は6月25日、私文書偽造および偽造私文書行使の容疑で2人を検察に送致した。

警察は2024年10月にイ・チュンシクさんが病院で療養中だった際、子どもたちが強制動員被害者支援財団の判決金受領書類を「病院関連書類」と偽って署名させたと判断した。その偽造された書類を政府に提出し、財団を通じた「第3者弁済」方式で3億ウォン台の判決金を受け取ったという。警察は今年1月、イ・チュンシクさんの長男からの告発を受けて捜査を開始していた。

この結果を受け、今後、判決金が返還され、イ・チュンシクさんの名誉が回復されるのかが焦点となっている。ただ、長男側の弁護団は、まだ検察が起訴しておらず、具体的な法的手続きは早いとの立場だ。今後、検察が起訴し、事件が裁判に移れば、その時点で文書の無効を主張し、手続きの「職権取消」を求める方針だ。

判決金の返還を実現するため、行政訴訟ではなく、外務省や行政安全省傘下の強制動員被害者支援財団に対して「職権による取消処分」を求めるという。行政処分を出した機関が手続きに瑕疵があると判断した場合、別途の法的根拠がなくても自ら処分を取り消すことができる。外務省と財団がこれを受け入れれば、職権取消によって解決金の返還も可能となる。

イ・チュンシクさんは全羅南道羅州出身。日本に渡り、1940年代に日本製鉄釜石製鉄所で働いた。2025年1月27日、老衰のため光州の医療施設で死去した。102歳だった。

(c)news1

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