2025 年 8月 20日 (水)
ホーム社会「韓流テーマパークが幻に?」…韓国京畿道 vs CJ ENM「5161億ウォン法廷闘争」の舞台裏

「韓流テーマパークが幻に?」…韓国京畿道 vs CJ ENM「5161億ウォン法廷闘争」の舞台裏

「Kカルチャーバレー」の完成予想図=CJ ENM(c)MONEYTODAY

韓国の娯楽大手「CJエンターテインメント(CJ ENM)」は、京畿道高陽市で進めていた「Kカルチャーバレー複合開発事業」の中止をめぐり、京畿道などを相手取り総額5161億ウォン(約550億円)規模の訴訟を提起した。先月、京畿道が事業中止の責任をCJ ENM側に問う形で3144億ウォン(約335億円)の遅延損害金を課したことへの対抗措置だ。

CJ ENMと子会社のCJライブシティは8月8日、ソウル中央地裁に対し、京畿道および京畿住宅都市公社などを相手に「遅延損害金支払義務不存在確認訴訟」や「損害賠償請求訴訟」、さらにソウル保証保険に対する「求償金返還請求訴訟」を起こした。

訴額の内訳は、遅延損害金等の支払義務不存在確認(3134億ウォン=約334億円、CJライブシティと共同提起)、京畿道などへの損害賠償請求10億ウォン(約1億円)=後に増額予定=、ソウル保証保険への求償金返還請求203億ウォン(約21.6億円)、CJライブシティによる京畿道などへの損害賠償請求1814億ウォン(約193.5億円)となっている。

京畿道は7月23日、CJライブシティが基本協約で定めた開発期限(2020年8月)を守らなかったとして、遅延損害金2847億ウォン(約303.4億円)、準工事遅延違約金287億ウォン(約30.6億円)、無断占有賠償金10億ウォン(約1億円)を課した。

Kカルチャーバレーは高陽市一山東区長項洞の敷地(約32万6400㎡)に、K-POP専用アリーナやスタジオ、テーマパーク、商業・宿泊・観光施設を建設する計画だった。CJ ENM側は、事業が遅れた原因は京畿道側にあるとし、具体的には▽許認可手続きの遅延(道議会の行政調査や事業計画変更承認の遅れなど)▽敷地を横切る「韓流川」の水質改善不備▽韓国電力による大容量電力供給不可通告(追加変電所は2028年完成予定)――を挙げた。

CJ ENMは「遅延損害金の算定根拠が不明確であり、事業中止の責任は京畿道にある」と強調。訴訟で徹底的に争う構えだ。一方、京畿道は「訴状がまだ届いておらず、詳細は確認できない。受領後に対応方針を決定する」としている。

(c)MONEYTODAY

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