
韓国IT大手のNAVER(ネイバー)が、コマース分野と人工知能(AI)を融合させたサービス拡充を急いでいる。「国家代表AI」構想から外れた後、同社に残された最大の武器は、AIを軸としたショッピングサービスになるとの見方が強い。
NAVERは今年を起点に、パーソナライズ型統合AI「エージェントN」戦略を本格化させる方針で、第1弾として第1四半期に「ショッピングエージェント」を投入する計画だ。ただ、ショッピング分野以外でもAIの利便性を実感できる事業を広げなければ、長期的なAI競争力の維持は難しいとの指摘も出ている。
NAVERによると、同社のスマートストアは16日に、AIを活用して商品レビューを分析・要約する「AIレビュー要約」機能の適用カテゴリーを拡大した。これはネイバープラスストアの商品詳細ページや事業者向けスマートストアで確認できる。
AIレビュー要約は生成AI技術を活用し、購入者がレビューで重点的に言及した内容を抽出・整理するサービスで、2025年1月にベータ版として導入された。商品特性を分かりやすく示す要約文も自動で提示する。
今回のアップデートにより、従来の「ファッション衣類」「化粧品・美容」「デジタル・家電」「食品」に加え、「家具・インテリア」「生活・健康」「スポーツ・レジャー」「出産・育児」「ファッション雑貨」まで対象が広がった。
また、「新鮮」「品質が良い」といった類似表現も正確に判別するなど、分析精度も向上した。一部カテゴリーでは、購入者の関心分野に基づいたレビュー要約のみを抽出して表示する機能も追加されている。
NAVERは、ショッピングやローカル検索など主要サービス全体にAIを組み込む「オン・サービスAI」戦略を掲げてきた。2025年11月時点で、ネイバープラスストアのトップ画面におけるAIパーソナライズ適用率は約31%で、今後80%まで引き上げる。
「お気に入り」や「カート」機能にはAI商品推薦が導入され、保存商品と類似する商品や同時購入に適した商品を提示する。NAVERが先月公表したAIケーススタディでは、これらの機能が購買転換率向上に寄与したと分析している。
さらに、店舗向けメッセージ機能「トクトク」では、AIが顧客の質問意図を理解し、FAQを自動生成する機能も提供している。
NAVERが次に投入するAI機能は、第1四半期にネイバープラスストアへ導入予定の「ショッピングエージェント」だ。ただ、具体的なサービス形態やビジネスモデルはまだ明らかにされていない。
第3四半期のコマース部門売上高は9855億ウォンで、検索プラットフォームに次ぐ売り上げ比率(31.4%)を占めた。販売者手数料体系の変更も影響しているが、NAVERはAI連動の成果と捉え、さらなる拡大を図る。
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