
故郷を愛する寄付制(韓国版ふるさと納税)の返礼品として「世宗(セジョン)産のみ使用」と宣伝しながら、実際にはギリシャ産や中国産の桃、外国産の米を混ぜてパンを製造していた――こんな韓国の会社が摘発された。
国立農産物品質管理院忠南支院は原産地表示法違反の疑いで会社代表を不拘束のまま送検した。産地偽装は2023年2月から昨年10月まで約1年9カ月にわたっていたという。
この会社は「世宗産の原料を使用している」と宣伝し、24万8448個(約6億2000万ウォン=約6820万円相当)のパンを製造・販売していた。これら製品は世宗市の故郷を愛する寄付制の返礼品にも選定されていた。
代表は摘発を免れるため、世宗産の桃や米を仕入れて店頭に陳列するなど計画的に産地偽装し、証拠隠滅を図っていたことも判明した。
農産物品質管理院の関係者は「偽の申請書を作り、国庫や自治体予算を活用した支援事業に選定されていた。ハングルを作った世宗大王と世宗市の象徴的な関係を考慮すると、この犯罪の重大性は極めて高い」と述べた。
また、カン・ヒジュン忠南支院長は「加工品は原材料の形が変わるため、消費者は原産地表示以外に確認方法がない。そのため厳格な取り締まりと捜査を通じて公正な流通秩序の確立に努めた」とコメントした。
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