マレーシアで最近、60代の女性が「韓国人男性」を装って近づいた詐欺師に騙され、全財産を失う事件が発生した。
地元紙マレー・メールなどによると、ペナン島に住むマレーシア女性(63)は昨年12月、インスタグラムを通じて1人の男と知り合った。男は「私は韓国人で、原油採掘現場で働いている」と紹介し、写真を送った。女性はこれを信じ、この男性と対話アプリ「WhatsApp(ワッツアップ)」を通じて連絡を取り続けた。その際、「残りの一生を面倒を見る」という言葉を投げかけられ、恋に落ちたという。
だがその後、男は「石油掘削事業に投資してほしい」「銀行が疑い深いので、数回に分けて少額で送金してほしい」と求めた。女性は計184回に渡り、計390万リンギット(約1億1250万円)を男の口座に振り込んだ。これは死別した夫の遺産であり、女性が持つ全財産だった。
だが、女性は写真を詳しく見た後、不審に思い、今月17日に警察に通報した。警察署長は「詐欺師が送ってきた写真と動画の中の男性は、ハンサムで素敵なタイプ。だが、すべてオンラインで収集したり合成したもの」と述べた。
現在、容疑者を追跡中という。警察は「SNSを利用する際には、こうしたロマンス詐欺に騙されないよう気をつけなければならない」と警告した。
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