「韓国にはない製品なので、好奇心から買ってみました。他の韓国人も購入していました」
1カ月暮らしの聖地として急浮上したタイ・チェンマイの代表的ショッピングモールであるマヤモール食品コーナーで7月26日に会った韓国人旅行客は、韓国産カップ麺を購入した理由についてこのように説明した。この旅行客が商品を選ぶ前にも、一団の若者たちがこの製品をいくつか持ってレジに向かった。わずか10分余りの間、韓国人観光客がこの製品を購入し、「新製品(New Arrival)」と表記された製品の陳列棚に品物がほとんど残っていなかった。
彼らが購入した品は、三養(サムヤン)食品が作った「おいしいラーメン(Vegetasty)」というカップ麺だ。「おいしいラーメン」は韓国でも販売しているが、現地で売られている製品はタイ専用製品だ。昨年11月からタイに輸出を始め、白を基調とした元々のパッケージからタイ人が好む緑色のパッケージデザインに変更した。
味は国内発売製品と大きな差はなく、原料配合の差だけがあるという。外形と違ってビーガン認証製品ではない。製品は国内の原州(ウォンジュ)工場で生産され、タイで月3万2000個ほど売れている。
三養食品関係者は「プルダックポックンミョンの人気で流通網が拡大し、他の製品に対する関心も増えている。国内にない製品を味わいたいという旅行客の欲求が反映されているようだ」と話した。
Kラーメンの人気で海外で購入が容易になり、ラーメン愛好家の現地式ラーメンの逆購買現象は、他のラーメン企業の製品にも現れる。一例として農心が昨年11月にタイで発売した辛ラーメントムヤム(Tomyum)と「辛ラーメン炒め麺トムヤム」はタイ旅行時に必須購買品として口コミが広がった。帰国する際、何袋も買ってくるため、逆輸入の消費も増えているという。
発売8カ月で500万個が売れ、農心は先月末、現地で「辛ラーメントムヤムクン大皿麺」と「辛ラーメン炒め麺トムヤムクン大皿麺」を発売し、下半期に辛ラーメントムヤムのグローバル発売を控えている。
オットゥギは、国内で販売していないボドゥルボドゥルチーズラーメン、ジンラーメンチキン味、ジンラーメンベジなどを海外専用製品として販売する。特に東南アジアでは、ボドゥルボドゥルチーズラーメンの後続製品である「ボドゥルボドゥルチーズ炒め麺」の人気が高い。最近の売り上げは前年比79.6%上昇した。国内で販売が中止されたボドゥルボドゥルチーズラーメンは、一時、海外販売価格より高い価格で国内オープンマーケットで販売された逆輸入の元祖だ。
海外専用製品が人気を集め、再び国内での販売も開始した。オットゥギは今年10月までSSGドットコムを通じてボドゥルボドゥルチーズラーメンを限定販売している。オットゥギ関係者は「グローバル市場でKラーメンの人気が高まり、海外だけで販売するラーメン製品が逆に国内で口コミに乗る事例が増えている。国内消費者の関心が高まり製品を国内市場で発売しようとする動きも大きくなる」と見通している。
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