グループBTSの活動休止をめぐり、海外メディアの報道が相次いでいる。英高級紙タイムズが17日、1面で「BTS、世界最大のボーイズバンドはなぜ別れたのか」というタイトルで記事を載せるなど、3面にわたってBTSを特集し注目を集めている。
同紙のアジア編集長として、東京を拠点に長年記事を書き、2018年にはBTSメンバーにインタビューをしたこともあるアジア担当エディター、リチャード・ロイド・ペリー(Richard Lloyd Parry)氏は、次のように分析している。
「世界で最も有名で成功し、若者の望むロールモデルだが、私は彼らを哀れに思った。実際に会った彼らは、セクシーというよりは悲しかった。華やかさほどに魅力的ではなかった。私が出会った最も酷使される(put-upon)億万長者」
「舞台の上での活動的な姿とは異なり、彼らは上品で、反射的で、完全に疲れていた。メンバーは『家族に会う時間がない』『平凡な人生のパターンを持っていない』と話した」
「BTSの人生は『神経衰弱の公式』のように見えた。そして4年も経たないうちに、そうなった」
◇「 キャッシュカウの牛乳が乾いた 」
ペリー氏はBTS所属事務所の親会社HYBE(ハイブ)に対して、否定的な見方を示している。
「HYBEの株価が28%下落したのは一時的な調整ではない。多くの投資家は『BTSというキャッシュカウの牛乳が乾いた』と思っていることを暗示する」
加えて、BTSが韓国の自尊心を象徴する存在であり、それを支える存在として、大きな国家的責任を担ってきたという点も指摘した。
「韓国人は、歴史的に自分たちを苦しめ、支配してきた強力な隣国に囲まれている。悲劇的に分裂した民族でもある。日本や中国に比べて、十分に認識され、尊重されていないという意識を持っている。ところが、BTSがK-POPと韓国文化の地位を引き上げ、国家の尊厳を大きく高めた、と考えている」
BTSが民間外交の役割を担い、国連総会などに参加したことを示しているようだ。
ペリー氏は、14日のYouTubeチャンネル「BANGTAN TV」で、メンバーRMが「K-POPアイドルのシステムの問題は、私たちに成熟する時間を与えないこと」と言及したことを取り上げ、「BTSの次のチャプターが、メンバーだけでなくファンにも成長と成熟の機会が豊かになることを願う」と書いた。
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