
韓国・仁川国際空港の第1旅客ターミナル(T1)前、ひときわ目を引く車両が静かに到着した。洗練されたデザインの無人シャトルが止まると、スタッフが「まもなく出発しますのでご乗車ください」と案内した。
仁川国際空港公社によると、この車両は空港公社と現代自動車が共同運営する「T1-T2連結道路自律走行ロボシャトル」。
ロボシャトルは月曜日から金曜日の午前10時から午後4時まで(昼休憩時間を除く)、第1ターミナルと第2ターミナルを結ぶ区間を定時運行している。運行間隔は20~25分で、循環型の固定路線を約15km、時速30~80kmで自動走行する。旅客を対象としたサービスは3月31日に始まり、4月11日時点で累計搭乗者数は775人に達している。
取材班も実際にロボシャトルに乗り込んだ。車内は広く静かで、前方には自律走行中であることを示すデジタルパネルが設置されていた。決められたルートをゆっくりと進み始めたロボシャトルは、周囲の一般車両の間をスムーズに走行した。万一の状況に備え、安全要員が運転席に座っていたが、運転操作はしなかった。
空港公社の関係者は「この区間は2022年から自律走行試験運行区域に指定され、テストを重ねてきた」とし、「今後は長期駐車場との連携も拡大する」と述べた。
実際の搭乗者からも好評を得ている。米国からの出張者(43)は「完全に無人で走行するのが驚きだ。速くて安全だ」と感想を語った。
仁川国際空港公社のイ・ハクチェ社長は「民間と官公庁が協力し、旅客に革新的な交通サービスを提供できるよう努めている。今後はAIや自律走行技術を活用し、国家モビリティ産業のパラダイムシフトに貢献していきたい」と強調した。
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