
見知らぬ学生に傘を貸したら、翌日心のこもった「お返し」が届けられたという投稿が16日、韓国の自営業者向けオンラインコミュニティ「社長はつらいよ」に掲載された。「雨の日に学生に傘を貸したら起きたこと」というタイトルだ。
投稿者は京畿道・東灘(キョンギド・トンタン)で不動産仲介業を営んでいる。3週間前、屋外のトイレを使おうと事務所を出た投稿者は、外で立ち尽くしている女子学生を目にした。
気になって何度か外を見ると、かなりの時間がたっても学生はそこにいた。声をかけようとした時、学生の方から「携帯の充電器を貸してもらえませんか」と話しかけてきた。
自宅まで歩いて30分以上かかり、携帯のバッテリーも切れたので途方に暮れていたのだ。学生の機種に合う充電器がなかったので傘を貸すことにした。学生は泣きそうな顔で「はい……」と答えた。
「後日通りかかることがあれば返してくれたらいいけど、返さなくても構わない」。こう言ったのだが、翌日、事務所のドアノブに傘と手紙が入った封筒が掛けられていた。封筒にはお菓子やキャンディ、ゼリーも詰められていた。
「本当にありがとうございました。1時間くらい震えながら泣きそうでしたが、あんなに優しく傘を貸してくださって。見知らぬ人に助けを差し伸べるのって実はとても難しいですよね。傘、本当にありがとうございました。良い一日をお過ごしください。これは私なりのお礼です。小さなものですが、どうぞ召し上がってください」
手書きの手紙にはこう書かれていた。
投稿者は「手紙と心のこもったお菓子。この学生を探しているという垂れ幕でも掲げようかと思ったけど、負担かもしれないので控えます」と記し、「心がささくれ立つ瞬間が増えている今、少しでも癒やしになれば」と締めくくった。
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