急病でもないのに救急車をタクシー代わりに呼んだり、気に入らないと救急隊員に苦情を言い立てたりする被害が韓国で頻繁に起きている。
韓国の放送局MBCが最近報じたところでは、7月31日未明、自ら救急車を呼んだ40代の女性が搬送される間、ずっと隊員に食ってかかっていた。「医者は乗っているのか。車のエアコンのフィルターはちゃんと掃除しているのか」といった具合だ。
救急車を呼んだ理由は「皮膚のかゆみ」のためだ。女性は「私がパワハラをしているように見えるのか」と言い放った。緊急でないならタクシーでも利用してほしいと伝えると、女性は「これで死んだら、あなた、責任を負ってくれるのか」と言い続けたという。
消防本部に「移送を拒絶された」という苦情が入った場合、現場で判断した救急隊員は処分されかねない。
6年目の消防士も苦情に悩まされたことがある。「熱と鼻水がすごいが、シャワーを浴びるから30分後に来てほしい」という通報で出動すると、通報者は平然と歩いてきた。「まるで無料のタクシーだ」と消防士は嘆いた。
その通報者は翌日、「侮蔑された」とクレームを入れ、この消防士は警告処分を受けたうえ、1年間褒賞をストップされるなどの不利益を受けたという。
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