
2025年の韓国大学修学能力試験(修能)が過去最も難しい「不良修能」と評される中、特に英語の難化で修能の最低成績基準(修能基準)を満たせなかった受験生が続出している。これにより、非首都圏を中心とする地方医科大学で推薦入試の合格者が定員に満たない事態が起きる可能性が高まっている。
受験準備専門機関・鍾路学院が、2025・2026学年度の入試志願データ約5万6860件をもとに分析したところ、ソウル大学、延世大学、高麗大学の自然系志願者の英語平均等級は、前年の1.7等級から本年度は2.6等級へと大きく下落した。英語1等級を取得した受験生は全体のわずか3.11%にとどまり、英語が過去最難関の水準だったことが明らかになった。
医学部では、国語・数学・英語・科学探究のうち、3科目の等級合計が「4」以内という厳格な最低成績基準を設けているところが多い。そのため、英語で基準を満たせなかった受験生が増えたことに加え、国語も難化したことで、修能基準を満たす志願者自体が減少している。
さらに、「社会探究RUN」と呼ばれる現象、すなわち自然系受験生がより高得点を狙って科学探究ではなく社会探究を選択する傾向が拡大したことで、科学探究で2等級以内を取得した受験生は3万7308人と、前年より1万2612人(25.3%)減少した。これにより、科学探究の基準を満たせないケースも多くなるとみられる。
こうした状況の中で、推薦入試において複数校で合格した上位層の受験生が難関医学部を選択すれば、相対的に下位ランクとされる地方医科大学で定員割れが発生し、正規入試への繰り越しが起こると予測されている。
進学情報会社メガスタディ教育入試戦略研究所長のナム・ユンゴン氏は「医学部は特に地域人材枠で多くの学生を選抜している。修能基準を満たせなかったため、推薦入試での定員割れが生じ、正規入試へと繰り越される可能性が高い」と分析している。
また、社会探究RUNの影響で、科学探究のみを選択した受験生が前年に比べて約7万人減少したことも、自然系の一部大学で推薦入試の定員割れを引き起こす要因になりうるとの見方もある。
鍾路学院のイム・ソンホ代表は「社会探究の選択者が増えたため、修能基準を満たす学生も増加したが、科学探究の受験者数自体が大きく減っており、文系より自然系の方が定員割れの可能性が高い」と述べている。
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