2024 年 12月 18日 (水)
ホーム社会「赤ちゃんあやめた未婚の母」減刑の背景…韓国高裁「重さ330gの布団に殺意なし」

「赤ちゃんあやめた未婚の母」減刑の背景…韓国高裁「重さ330gの布団に殺意なし」

(c)news1

殺人罪の適用において、故意か偶発的かで量刑が大きく異なる。韓国では計画的な殺人は懲役10年以上が基本だが、偶発的な場合は情状が考慮され、大幅に減軽されることがある。1年前の判決が好例だ。

韓国の大邱(テグ)高裁は昨年12月、生後2週間の娘を殺害した罪で母親(20)を懲役12年とした1審判決を破棄し、懲役3年を言い渡した。1審は児童虐待致死罪(基本量刑7年以上)を適用したが、2審では「不安や抑うつ状態で偶発的に犯行に至った」と判断した。

母親は10代で望まない妊娠を経験した。交際相手に相談したが「俺に責任はない」と言われた。経済的困窮から中絶もできず、2023年1月に女児を出産。児童保護機関に相談するなどしていたが、育児に絶望し、布団をかぶせて窒息死させた。

1審は「全てを母親に依存する乳児の命を奪った罪は重大」だと断罪した。しかし、2審は「布団の重さは330グラムしかなく、児童保護機関への相談の経緯などを考慮すると、殺意の立証は難しい」として減刑した。この判決は今年3月、最高裁で確定している。

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