2025 年 5月 11日 (日)
ホーム社会「視覚障害者じゃないからダメ」聴覚障害者と補助犬の入店拒否…韓国・食堂も警察も“ペット扱い”という無理解

「視覚障害者じゃないからダメ」聴覚障害者と補助犬の入店拒否…韓国・食堂も警察も“ペット扱い”という無理解

写真は記事の内容とは関係ありません(c)news1

韓国の聴覚障害者が補助犬を伴って食堂を訪れた際、「視覚障害者用の盲導犬でない」として入店を拒否された話が2日、インスタグラムのアカウント「@dodo.hearingdog」に投稿された。「無理解も甚だしい」と批判の声が上がっている。

投稿者は4月30日に大田市西区(テジョンシ・ソグ)の食堂を、聴覚障害者補助犬「グルミ」を伴って訪れた。ところが、店側が強硬に入店を拒否した。

補助犬は認証ジャケットを着用しており、投稿者は保健福祉省が発行する「障害者補助犬標識証」も示した。しかし、店側の反応はかたくなで、「視覚障害者でなければ認められない」「犬を連れてきたのは偽装だ」と拒まれ、ついには店員が「警察を呼ぶ」とまで言い出したという。

公開された動画では、投稿者が補助犬の正当性を説明したが、店側は「連絡を取る必要があるから外で待っていてほしい」と対応。店側の要請で到着した警察官も「聴覚障害者に補助犬があるはずがない」「ペットを連れてきてうそをついているのではないか」と、店側に同調する発言をした。

その後、韓国導盲犬協会と連絡がつき、ようやく入店が認められたが、投稿者は利用を取りやめた。

ネット上では「障害者補助犬に関する理解のなさに驚がくする」「食堂だけでなく警察も法の知識が足りない」といった批判の声が相次いでいる。

韓国の障害者福祉法第40条は、障害者補助犬を帯同する障害者や補助犬訓練者、ボランティアに対して、正当な理由なく公共施設や交通機関、宿泊施設、飲食店などへの出入りを拒否してはならないと規定。違反した場合、300万ウォン(約30万円)以下の過料が科される場合がある。

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