2026 年 1月 19日 (月)
ホーム経済不動産「自宅に前科者が住んだら?」…韓国で浮上する「入居者面接制」導入論

「自宅に前科者が住んだら?」…韓国で浮上する「入居者面接制」導入論

(c)MONEYTODAY

韓国で、賃貸住宅の入居者に対し「面接」を実施できる制度の導入を求める請願が国会に提出され、議論を呼んでいる。最近、賃貸人(大家)に対する情報開示の義務化が進められる一方で、「借主の情報も一定程度開示されるべきだ」との声が高まっている。

国会の「国民同意請願」システムに11月投稿されたのは「悪質借主による被害を防ぐため、借主面接制度の導入を求める」という請願だ。投稿者は「現在の制度では、自宅に前科者や信用不良者が入居しても見分けがつかない」として、月々の家賃支払い能力や生活態度を事前に確認できる制度の必要性を訴えた。

その上で▽信用情報照会書▽犯罪経歴証明書▽所得証明書▽納税証明書▽家族関係証明書――のような書類の提出と面接、さらに6カ月の「インターン期間」を経た上で契約を結ぶという方式を提案している。投稿者は「ドイツ、米国、フランスなどでは一般的な慣行」とも主張した。

この請願は掲示から2日で100人以上の賛同を集めて公開された。今後30日以内に5万人以上が同意すれば、国会常任委員会へ自動付託される。

専門家からは「制度化は現実的でない」との見方が多い。だが、こうした過激な提案が登場した背景については「看過できない社会的兆候」だと分析されている。

韓国では近年、家賃未納、故意の物件破損、音信不通といった“悪質借主”による被害が顕在化しており、特に高齢者や1軒のみ所有の個人大家の間では不安が蓄積されてきた。さらに、政府が進める「賃貸人情報の透明化」(氏名、保証情報、過去の賃貸履歴の開示など)が進む中で、「大家ばかりがリスクを背負っている」との反発も強まっている。

借主側は登記簿謄本、権利関係、事故・欠陥履歴、市場価格などを簡単に確認できる一方、賃貸人側は借主の信用・税金滞納・過去のトラブル履歴などを一切把握できない。このような情報の非対称性が、長年の不満の源となってきた。

不動産関連のオンライン掲示板では、悪質借主の体験談が“ミーム(ネタ)”のように広がり、「借主も検証すべきだ」とする共感の声が多く寄せられている。ある業界関係者は「この請願は制度化の現実性を別にしても、大家が体感している“限界”に達した不安や不満を象徴するものだ」と指摘した。

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