
ソウルの有名観光地である広蔵市場で、メニュー価格より高額を請求されたとする人気YouTuberの告発が波紋を広げている。150万人以上の登録者を持つYouTubeチャンネル「おかしな菓子店」の運営者は、店主・商人会側の主張に対して再び反論し、証拠も提示した。
この騒動は、11月4日に公開された動画「こんなんじゃ広蔵市場、もう二度と行きたくない」というタイトルで始まった。動画内でYouTuberは、ソウル・広蔵市場内のあるスンデ(韓国式ソーセージ)店で、価格表に「大スンデ 8000ウォン(約880円)」と書かれていたにもかかわらず、1万ウォン(約1100円)を請求されたと訴えた。
YouTuberが「8000ウォンと書いてあるのに、なぜ1万ウォンを請求するのか」と尋ねると、店主は「肉と一緒に混ぜたから」と答えたという。
YouTuberは「肉を入れてくれと頼んだこともなければ、事前に確認されたこともなかった。周囲の目もあって、それ以上は抗議をやめた」と説明した。
事態が拡大すると、店主は複数のメディアで「自分が『お肉を混ぜますか?』と尋ねたら『混ぜてほしい』と言われた。食べ終わってから値段を尋ねられたので『1万ウォン』と答えたら、突然罵声を浴びせられ、まるで犯罪者扱いされた」と反論した。
また「肉を混ぜた場合、追加料金が発生することはメニュー表にも明記してある」と主張し、「本来は8000ウォンしか受け取るつもりはなかった」と釈明した。
さらに商人会も「YouTuberが意図的に問題を起こすために接触した可能性がある」との立場を表明し、論争は第2ラウンドへ突入した。
これに対してYouTuberは11月6日、「商人会の公式見解が本当に残念だ」と再反論。「自分が受け取った料理には肉は入っていなかった。注文時に肉の有無について聞かれたこともない。明らかに“大スンデ”だけの構成で、皿の上にはスンデと内臓しかなかった」と明言した。
また、「支払いは口座振り込みなので、1万ウォンを振り込んだ明確な記録がある。動画の元データにもその場面が記録されている。商人会の“意図的接近”という主張が正式な見解だとしたら、それこそ残念でならない。そもそも自分もこういったネガティブな内容を扱いたくてやっているのではなく、勇気を出して声を上げたのだ」と説明した。
韓国紙・京郷新聞によれば、ソウル市鍾路区は11月5日に広蔵伝統市場商人会と面談し、現場調査を実施。ただし行政処分はせず、代わりに年内に「露店実名制」の導入を公式化する方針を示したという。
同区は道路法に基づき、市場内の露店に占用許可を与え、面積や期間などを明確に定めた上で、1年単位で更新・点検する方針を立てている。
(c)news1

