韓国で昨年10月から今月まで全国で発生した野鳥集団死46件のうち、11件は農薬中毒が原因であることが環境省傘下の国立野生動物疾病管理院の分析でわかった。絶滅危機野生生物Ⅱ級ワシなどを含め、農薬中毒死は164羽に上った。
同管理院は鳥インフルエンザ(AI)感染拡大防止のために検査を実施している。一つの場所で5羽以上死亡した集団死亡の場合、AIが陰性であれば農薬中毒検査を実施している。
農薬による野鳥集団死は、個体の生命を奪うだけでなく、農薬中毒で死亡した鳥を食べた上位捕食者(鷲など)の2次被害につながりかねない。実際、1月25日に江原道(カンウォンド)鉄原(チョルウォン)郡で集団死した絶滅危機野生生物Ⅱ級ワシ5羽の食道と胃の内容物から致死量以上の農薬が検出された。
昨年12月末、全羅南道(チョルラナムド)順天市(スンチョンシ)一帯で野生生物Ⅱ級ナベヅル5羽の死骸からも農薬が確認され、今年初め、同じ地域でカシラダカ10羽、キジバト10羽、ハイタカ2羽からも農薬が検出された。これらの死骸のうち、ハイタカは絶滅危機野生生物Ⅱ級に属する上位捕食者だ。
国立野生動物疾病管理院は2月13日、江原道高城(コソン)郡で死亡したワシ7羽の事例をはじめ、4件(31羽死亡)の集団死亡事例も農薬中毒と見て関連検査を進めている。
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