紙幣と硬貨に描かれた肖像画は祖先の作品である。韓国銀行は著作権を侵害している。使用料を支払え――韓国でこんな訴訟が提起されていることが、韓国銀行の資料で明らかになった。
韓国の通貨のうち、1973~93年に使われた500ウォン札(1ウォン=約0.1円)と、1983年から現在まで使用されている100ウォン硬貨には、画家チャン・ウソン(故人)が描いたイ・スンシン(李舜臣)将軍(1545~98)の肖像画が用いられている。
これについて、チャン・ウソン氏の子孫が2021年10月、「韓国銀行によって著作権が侵害された」として、肖像画使用料の支払いを求めて提訴した。
子孫側の主張に対し、韓国銀行は「1975年に100ウォン硬貨に肖像が使われた当時、150万ウォンを支給しており、著作権の譲渡・利用許諾を受けている」とし、著作権侵害に当たらないと反論している。
今回の訴訟は、韓国銀行が最近、与党「国民の力」のキム・スンス議員に提供した「貨幣図面に表示される偉人と関連した訴訟現況資料」で明らかになった。
キム・スンス氏は「救国の英雄であり、抗日の象徴として貨幣のデザインに使われているイ・スンシンの肖像に対し、画家の子孫が著作権を主張して費用を請求するのは残念だ」と話している。
(c)MONEYTODAY